日本の伝統工芸、水引。主に冠婚葬祭のご祝儀袋などに華やかなものが使われたりしますが、すごく美しい水引を頂いても、どうしていいか分からない事も……。そんな水引ですが、ELワイヤーという発光するワイヤーを使って作ってみたところ、思った以上に目を引くものになっているとネット上で話題になっています。

 この光る水引を作ったのは、ネットユーザーのたいやさん。「ELワイヤーで水引作ってみたらなかなかのエモ」と、試しにスマホに結んでみたELワイヤーの水引と、暗いところで光らせた状態の写真をツイッターに投稿しています。

 この水引、ELワイヤーを2本使って、それを曲げて水引の形にして電源(乾電池の入ったボックス)に繋いでいる、という作りなのですが、なかなかに目立ちます。そして、その目立ち具合に、「新しいブランドのロゴのよう」「キレイですね」「ネオ水引」「正に21世紀の水引w」など、様々な感想が寄せられています。確かに、電源を上手く処理できれば色々な用途に応用できそう。

 たいやさんにお話を伺ったところ、「ご祝儀袋は、とてもきれいに作られているのに、しきたりだからと雑に扱われるのがもったいない存在だなーと思った」のが今回この水引を作る切っ掛けとなったそう。また、ELワイヤーは様々な太さがありますが、光ファイバーよりも太くてしなやかなもので、電子工作に使う製品などを扱っている場所や通販などで購入する事が可能。たいやさんは「千石電商」という所で材料を全て揃えたそうです。

 今回使用したものは、一番細い1.5径ほどの太さで、充電器のケーブルより若干細めのしなやかな素材なんだそう。光ファイバー同様、折れなければワイヤー全体が発光します。その為、工作するには折り曲がらない様に気を付けないといけない様です。ただ、通電さえしていなければ扱いは結構難しくはなさそう。とはいえ、通電していると、ELワイヤーは高電圧なので、扱いは丁寧にしないとうっかり“感電”してしまいます。そのあたりは注意が必要との事。

 現在の欠点としては、電源ボックス(単三電池2本)でつないでおり、インバーターも使われているので高周波のノイズがどうしても出てしまうところ。この辺は「別の素材で低エネルギーかつノイズの出ないもので代用したいです。」と話しており、さらなる工夫と改善が期待されます。

 なお、こちらの水引は2018年11月24日に岩崎学園 情報科学専門学校で行われる「IoTつくるよ!」というイベントで展示される事に(A-7 ハイタッチで光る服作成して委員会)。興味を持った人は足を運んでみるのもいいかもしれません。また、電子工作が好きな人も、こういったELワイヤーなどの素材を使って面白いものを作ってみるのもいいかもしれませんね。

<記事化協力>
たいやさん(@yukatangent)

(梓川みいな)