赤褐色をした銅は、日常の様々なものに使われています。その銅を加熱するとキレイなグラデーションができたとネット上で話題になっています。

 ツイッターに投稿された銅は、200度くらいで加熱されたもの。この画像を投稿したのは、ゆさん。「銅を200度程度で数分焼いた時の酸化膜の色変化が美しい…… 銅が銀色になるの知らんかった」と、そのキレイなグラデーションに驚いています。 銅をはんだ付けするために加熱したらこうなったという事ですが、おかげで完成したデバイスはえらくカラフルなものになったそうです。

 この現象は、銅を加熱する事で酸化した被膜ができる事によるもの。熱の入り方で被膜の厚さが変わってくるため、光の反射率も変わります。ちょうどシャボン玉を飛ばした時に、シャボン玉液の厚みによって虹色のように変化していくように見えるのと同じような現象です。


 これを見た人たちからは、「銅って、ちょっとした熱処理で、こんなに変わって見えるんですね。はじめて知りました」「すごい綺麗ですね! 銅がこんなにカラフルになるなんてビックリです!」「クレヨンみたい」などと感想が。筆者も初めて見ました。酸化と経年劣化による腐食で緑色になるくらいの知識しかなかったので、思わず銅の加熱による内容の文献を色々と探してしまったほど。

 銅と熱による色調の変化について、色々と文献をあさってみたのですが、一番分かりやすかったのが、リプライにも紹介されており、ゆさんもおススメしている、【2016ひろしま総文 自然科学部門 – 「みらいぶ」高校生サイト】の宮城県仙台第三高校自然科学部化学班の研究。色調の変化や実験の結果などが良くまとまっていて、化学に詳しくない筆者でもある程度理解できたくらいなので、興味を持った人はぜひ見てみては。

<記事化協力>
ゆさん(@yu_tkb)

(梓川みいな)