子どもが生まれるという事はとても嬉しくめでたい事。新しい家族が増え、夢や将来の希望も色々考えがちになりますが、実際生まれてからは、母はものすごく大変。その大変っぷりを記録したアプリの画面を見た人たちから、様々な声が出て話題になっています。

 「ぴよログ」というアプリを使って記録されたその生後1か月の子の記録をツイッターに投稿しているのは、ハンドルネーム「意識低い系弁護士」さん。「妻がアプリでつけてた1ヶ月目の息子睡眠時間+授乳回数をみる度に戦慄する」と、その睡眠記録と授乳記録の画像をツイッターに投稿しています。

 睡眠記録の画像を見ると、睡眠は30分から長くて3時間、寝ては起きての繰り返し。そしてすぐに起きては寝る。深夜から未明にかけても睡眠が安定せずに、まとまって寝ている時間がない事が分かります。 

新生児の睡眠ログ

 さらに、授乳はもっと細かく、昼夜問わずに1時間ごとに授乳している事も。間があいたとしても、2~3時間くらい。さらに、新生児のうちは授乳するごとにうんちやおしっこも出る事が多いので、これにおむつ替えが入ってくると母はほとんど寝てない状態に。

新生児の授乳ログ

 生まれて間もない赤ちゃんは、昼夜の区別がついていない状態。お腹の中でずっと過ごしてきた訳ですから、昼も夜も関係ない状態なのです。なので、生後1~2か月くらいは昼夜問わずお世話が必要。母は睡眠不足と疲労との戦いになります。産後うつになりやすいのもこの辺りから。上の子がいると、さらに母の疲労度が増します。上の子の世話をしながら、新生児の世話をする事はかなりの疲労の蓄積に繋がります。

 こうした状況を可視化し、夫婦で共有できるようになった事は、父親が母親の現状を知る上で大きな進歩と言えると思います。実際、中高年世代の男性では未だに「母親なんて、出産しても赤ちゃんの世話して寝ているだけ」という意識を持っている人も多くいます。こうした母子の状況は人類が文明を持つ前から繰り返されてきているはずなのに、こういう大変さを共有できていなかったという事は、それだけ男女の役割がはっきりしていた事も一因なのでしょう。しかし、現代は共働きも多く、昔と違ってコミュニティ全体で子育てができる環境が著しく減っています。母親が子供と密室状態で社会とのつながりが途切れてしまう事も、産後うつや虐待の危険性をはらむ要素となります。

 意識低い系弁護士さんが投稿した画像を見た人からは、新生児育児の頃を懐かしむ声、同じく戦慄する声、「こういう実態がもっと広まって欲しい」という声、様々出ています。現代にはこうした便利なアプリもあります。これから父親になる人、既に新生児がいる人はこういったアプリを活用して、夫婦で育児を乗り切って欲しいと思います。

 ちなみに、意識低い系弁護士さんが活用している「ぴよログ」はApp Store、GooglePlayのどちらからでも利用可能。夫婦それぞれのスマホに入れて、ログを共有する事で、子どもの様子が離れていても分かるので、ぜひ活用してみて下さいね。

<記事化協力>
意識低い系弁護士さん(@hatarakedo1988)
ぴよログ

(梓川みいな / 正看護師)