とあるテレビ番組から「黒猫はインスタ映えしない」論争が巻き起こってしばし経ちますが、ネット上では「猫はインスタ映えの為に飼うものではない」という論調。ツイッターでも猫好きたちが様々なハッシュタグで黒猫の良さを伝えようとしています。

 そんな黒猫論争に、一人のプロカメラマンも参戦。猫好きと猫写真を見るのが好きな人なら知らない人はいないのでは、という、猫の躍動感を上手くとらえた写真集も大好評の、久方広之さん撮影の黒猫写真が話題になりました。

 久方さんは、「のら猫拳」(エムディエヌコーポレーション)という写真集と、その撮影技術をまとめた「ねこ拳撮影術」(玄光社)の2冊を出版されており、街中で出会ったのら猫たちの躍動感あふれる動きや、まるで拳法でもやっているかのように見える写真を撮り続けています。

 そんな久方さんの写真フォルダには、街で出会った黒猫たちの写真も。その写真には、「なんだか黒猫はインスタ映えがーとか話題になっていますね ここで私の撮影してきた『インスタ映えしないがツイッター映えはする黒猫』の写真をご覧下さい」というコメントと共に、様々なポーズをキメた黒猫たちの様子が。

 夕日に照らされながら、まるで必殺技を決めているかのようなポーズの黒猫、草むらの上を、両手両足を広げ、まるで大の字になっているかのように大きくジャンプしている黒猫、とある漁港で、後ろを向く茶トラの前に立ちはだかるように、後ろ足立ちを決めてビシっとしている黒猫、住宅街の路上で、背中を向けた白猫に対しファイティングポーズを決めているかのような黒猫。



 どれも生き生きとしており、インスタなんて関係なく猫たちの生命力を感じさせる様子が活写されています。この写真には大きな反響が。「見事にツイッター映えしてます!お見事!」「カッコよくて可愛くて面白い」などと言ったリプライが次々と寄せられ、自分の家の猫をリプライで紹介している人も。

 躍動感溢れる猫の写真を撮るのは、コツをつかまないとなかなか難しいなと思います。筆者も、猫が遊んでいる姿を写真におさめようと試みた事がありますが、うちの猫たちは遊んでもすぐにやめてしまったり、ひたすら部屋をダッシュしたり。チャンスと思ってカメラを立ち上げているうちに遊び終わって落ち着いてしまうなんて事もしょっちゅうです。

 久方さんの様になるまでには、やはりそれなりの修業が必要そうですが、黒猫に限らず、躍動感あふれる猫たちをいつか活写できるようになりたいと思うのでした。「ねこ拳撮影術」をよく読んで、精進せねば……。

<記事化協力>
久方 広之さん(@sakata_77)

(梓川みいな)