今年(2018年)9月4日に日本に上陸し、関西地方を中心に猛威を振るった台風21号。その爪痕は3週間以上経つ現在でもまだ残っています。そんなさなか、30日には九州辺りに上陸の見込みとなる台風24号は非常に強く、再び猛威を振るう恐れが出てきてます。そこで、今のうちにできる台風への備えをまとめてみました。

■ 関西電力作成の10のチェックリストを活用

 9月27日の関西電力からのツイートでは、先の台風での被害の画像と共に、台風への備えを行う様、連続してツイートを発信しています。その10のチェックリストの内容とは

【事前の対策】
・トタンの補強、ブルーシートの片付け・縛りはできていますか?
・エアコンの室外機やプロパンガスボンベは固定されていますか?
・雨どい、側溝、ベランダの排水溝の水はけは大丈夫ですか?
・浸水するおそれがある地域では、土のうを準備できていますか?

【直前の対策】
・庭、ベランダの飛びやすい物は片づけましたか?
・植木は固定し、植木鉢は室内に入れましたか?
・物干し台は倒し、物干し竿は地面に置きましたか?
・ガレージのシャッターは完全に降ろして施錠しましたか?
・窓はすべて施錠し、雨戸がある窓は雨戸をしめましたか?
・携帯電話の充電はできていますか?

 以上のように事前に行えるものと直前になって行う対策を挙げています。特に被害の大きかった地域では剥がれかけたトタンがあったり、ブルーシートで覆われている部分もまだあります。今後の被害状況では再び大規模な停電も発生する可能性もあります。

 懐中電灯やランタンなど、普段から備えてあればそれを停電時に使う事で夜間の暗さをしのぐ事ができますが、アロマ用のローソクや仏壇用のローソクしかないという家庭もあるかもしれません。そこで、ローソクの安全な使用方法について、カメヤマローソクの広報担当の方に詳しいお話を聞いてみました。

■ カメヤマローソクに聞く、安全で心も安らぐ災害キャンドルの使い方

 まず、安全が最優先。神仏用の細長いローソクは、燭台のピンに立てて使うことを前提として作られているため、そのまま使うのは不安定でとても危険。 「アルミホイルや皿にロウをたらしてローソクを立てるなどは避けてください」としています。これらはあくまで屋外での急場しのぎの方法であり、屋内では安定した場所で専用の燭台を用い、万が一の安全策としてガラス瓶や不燃性容器に入れて使うのがベストのようです。

あられ缶に入れた燭台


ガラスカップの中で燃焼するローソク

 要するに、キャンドルを裸のままで使用しない事が火災予防につながるという事になります。災害備蓄用としては、ガラス容器にロウが充てんしてある「非常用ローソク」がおススメ。こちらは24時間連続して燃焼するので、長時間の停電でも電池を気 にする事なく使う事ができます。

非常用ローソク


非常用ローソク使用時

■ ローソクの使い方まとめ

 以上の事から、安全にローソクを使うには、

・神仏用ローソクは燭台ごと、他のキャンドルもすっぽりと入る不燃性容器に入れて使用する
・火をつけた状態から目を離さず、就寝時は火を消す
・可燃物が近くにある場所では使わない

 この3点は確実に押さえてから使用してください。ローソクの灯りの揺らぎは、見ている人の心を落ち着かせる効果があると言われています。災害時は緊張感も高まり、精神的にも落ち着かない状態となりやすいです。停電時の際、上手に活用して安全に乗り切りましょう。

<記事化協力>
カメヤマローソク【公式】@2代目担当(@kameyama_rosoku)

<参考・引用>
関西電力株式会社(@KANDEN_Official)
正しいローソクの知識(PDF) カメヤマローソク

(梓川みいな)