秋はキノコの美味しい季節。日本にはこの時期に採れるキノコはさまざまありますが、このところ知る人ぞ知る海外の巨大キノコがツイッターで話題になりました。

 話題の巨大なキノコはスウェーデンで採取されたもの。大人がやっと抱えられるくらいの大きさのこのキノコは、オニフスベというキノコの近縁種。2014年からスウェーデンに住んでいるというネットユーザーのヨハンセンさんが、キノコ教室での一コマを撮影してツイッターに投稿したものです。

 「スウェーデンのキノコ教室が楽しい。想定外の大きさのキノコを持ってくる生徒」と言うコメントとともに、生徒のおばさんが持ってきた想定外の大きいキノコに驚く講師のおじいさんの写真が添えられていました。

 この大きさ、スウェーデン最高記録と言われる16Kgに相当するのでは?という話だったそうですが、このサイズのキノコを量ることのできるはかりがなかったため、実際の重さは不明。もし量っていたら最高記録を更新していた可能性があったのかも……。

 オニフスベとその近縁種は巨大化する事で知られており、日本でも採取が可能の様です。しかし、幾つかのブログを見たところ、日本のオニフスベは進んで食べるほど美味しいものではない、という意見が多数。しかし……。

 しかしヨハンセンさんによると、これについては美味しく召し上がった様子。詳細はヨハンセンさんのブログで紹介されていますが、食べやすい大きさに切ってオリーブオイルで揚げ焼きにするよう調理したという話。食感ははんぺんに近く、冷めるとキノコの風味も感じられて美味、との事でした。

 スウェーデンではキノコの教室はメジャーなものらしく、ヨハンセンさんの話によると、「スウェーデンでは子供の頃から両親と森に行ってキノコ狩りをするので、ほとんどの人がある程度の知識はあります。が、ベストなキノコ狩りスポットは家族以外に教えたりしないので、どの木の森にどのキノコがあるかを大人になってからキノコ教室で習ったりしています」との話。

 初心者クラスから本格的なクラスまであるそうで、大学が主催している上級者クラスの卒業試験では、「50種類のキノコがテーブルに並んでいて、1人1キノコ1分、キノコに触らずに名前を用紙に書き込んで隣に移動するというのをやったそうです。8割で合格ですが、毒キノコはひとつでも間違えたら不合格になるそうです」と、その厳しさを語ってくれました。確かに、キノコの毒は時に人の命をも奪うものもあり、日本でも食用と間違って毒キノコを食べてしまうという例も時折出ています。

 森の多いスウェーデンでは、子供の頃から森に親しみ、キノコにも親しむ風土が形成されているようです。しかし、意外にもこの巨大キノコを美味しく調理できるスキルを持っている人はあまり多くない模様。持ち込んだおばさんが調理法を伝授してくれたそうです。

 これから秋の森が心地よく感じる季節、キノコ探しをしてみるのも楽しいかもしれません。ただし、食用かどうかを見分けるには知識と経験が必要なので、むやみにキノコを採って食べるなんて事はしないでくださいね。

<記事化協力>
ヨハンセンさん(@blogjohansen)

(梓川みいな)