北海道胆振東部地震では、北海道のごく一部に甚大な被害が出ました。今も復旧作業に追われていますが、広大な大地である北海道は他の観光地には全く被害が及んでいない所も多くあります。

 登山家の野口健さんも、自身のツイッターで「北海道地震の影響で観光客のキャンセルが相次ぐ北海道。僕の友人が震災後に北海道を旅したら彼のブログが炎上!『こんな時に旅行するとは不謹慎だ!』みたい。しかし全くもって現地の状況を理解していない意見。観光のキャンセルがどれだけ北海道を苦しめているのか。僕も時間を作り北海道を旅します!」と発言、その言葉に賛同する人からのリプライも多く届いています。

 北海道庁では、「観光復興に向けた北海道知事からのメッセージ」として、「皆様には、北海道に多くの思いを寄せていただいていることに心から感謝いたします。地震による交通や宿泊など、観光客の受入には全く支障がない状況ですので、北海道にこれまでと同様に、国内外から多くの方々のお越しをお待ちしております。」と発表、道内、道外・海外向けや海外の方向けの外国語版文章を用意し、観光には支障がない事をアナウンスしています。

 そして、道内の飲食店では、「ノーモア自粛」のロゴマークを掲げるところも出てきています。ネット上で活動している北海道の魅力を発信する2.5次元タレントの“北乃カムイ”さんも、「【経済回して北海道復興!!NO MORE 自粛!!】 気持ちに余裕が出た方は北海道のまちに出よう! 大好きなお店に行こう! 道民の方、内地の方、海外の方、北海道復興のご協力お願いします ※ロゴはデザイナーさんの許可を頂いているのでどんどん使用して下さいとのこと」と、そのロゴマークを紹介しています。

 このロゴマーク、元は東日本大震災の時に作られたもので、今回の地震を受けてロゴを制作したデザイナーさんが北海道用にリメイクして配布しているもの。震災が起きたからと言って「不謹慎」なんて言葉で萎縮していては経済も回らないし、復興支援にもなりません。被災した場所だからこそ、観光できる場所でしっかり観光して、楽しい思いや素晴らしい場所である事を個人それぞれが、思い思いの形で発信する事が一番の復興支援に繋がるのです。

 北海道は広大で、その東西はゆうに関東から関西まですっぽりカバーできるくらいの広さがあります。地震があったのはそのごく一部。被災地の被害自体は大きいものですが、北海道全体が自粛しなくてはいけないものではありません。いま、北海道に必要なのは、自粛よりも経済を回す事です。北海道の良さを、魅力を改めて伝えていく事です。

 北海道の観光地は、地震の「自粛」の影響を受けて、観光客が大幅に減少しています。宿泊施設でもキャンセルが相次いでいるため経済的にもその痛手は大きいと言います。いま、私たちにできる事は、もっと現地の事をしっかりと調べて、観光に問題がない事を確認して、北海道へ観光に行く事ではないのでしょうか。筆者は、貧乏暇なしなのでせめて北海道物産展で買い物してきたいと思います!

<引用>
野口健(アルピニスト)公式ツイッター(@kennoguchi0821)
北海道庁公式HP

<記事化協力>
北乃カムイさん(@kamuikitano)

(梓川みいな)