ひとパック100円程度から買えて種類も豊富なランチパック。総菜系からデザート系まで色々増えてまさにランチのプラスワンに最適。そのランチパックに、ひと手間かけるだけでさらに幸せの味になるとの話が……もちろん、早速試してみましたよ!

 この方法は4月21日に宝島社文庫から出版される「大須裏路地おかまい帖」著者であり、メシモノ系物書き兼名古屋めし専門料理研究家である、Swindこと神凪唐州さんが紹介したもの。

 「とうとうヤバイものを錬成してしまった…… ランチパックに軽くサラダ油を浸してオーブーントースターでこんがり焼いただけなんだ! そうしたらカリカリサクサクでアッツアツの揚げホットサンドになっちまったんだ! 禁断の技に手を染めちまった…… 戻れなくなるから絶対真似すんじゃねえぞ!」とそのハイパワーな禁断のレシピをツイッターで紹介したところたちまち話題に。これは……カロリーの暴力!カロリーは旨い!!カロリー万歳!!!(誰か止めて)

 また、続けての投稿ではオーブントースターがない人向けの手順も……。
「なに? オーブントースターがない?ダメだ、俺にその先を言わせないでくれ……!フライパンにサラダ油を多めにひいて両面を揚焼きにすればいいなんて知ったら、もう本当に戻れなくなっちまう……!いいか、小倉マーガリン味だけは絶対やったらダメだぞ! この味だけは覚えちゃならねえんだ!」と悪魔のささやきで教えてくれています。

 もちろんツイートのリプライには「やばい」「カロリーの暴動」「禁断の技」との誉め言葉がずらずらと。おたくまライターならこれはやってみるしかあるまい!と意を決してSwindさんに記事化の許可をお願いしたところ、快く了承して頂けたので早速チャレンジしてみました。

■つくってみた

 名古屋地区を担当する筆者、ここは一つ名古屋飯的な何かで……とスーパーを物色するも、そこまで変わった種類はなく……。とりあえず、何種か購入。買ったのは、キーマカレーとアップルジャム&カスタードとピーナッツ。

 さて、この3つ。まずはキーマカレー。Swindさんはサラダ油を使っていたけど、せっかくならバターにすべきか、それともガーリックオイルにしてみるべきか。しばし悩んだ挙げ句、ガーリックに決定!だがしかし……作っておいたガーリックオイル、開けたら古くなっていて思わず天を仰ぎましたよね。

 それでもガーリックオイルの味わいで試したい欲求には逆らえず……ニンニクをひとかけスライスしてオリーブオイルと加熱したものを使う事に。フライパンにニンニクスライスひとかけ分とオリーブオイルを適量入れて、香りが立つまで加熱。そこへ、キーマカレーのランチパックを投入。全体的に油が回るように両面なじませてさらにフライ返しで軽くふちを押さえてふちまでこんがり焼いてみました。


 さて、いい感じに焼き上がりニンニクもいいカリッと具合に。さっそくいただきます!中のキーマカレーが温まって旨味がアップしたのは言うまでもないのですが、これにニンニクの香りとオリーブオイルの香りがよく馴染んでさらに美味しくなっています。歯触りもサクサク。油付けて焼くだけでこんな美味しくなるなんて……。

 お次はデザート。アップルジャム&カスタードにはバターを合わせてみる事に。バターひとかけをフライパンに入れ、溶けたところで両面にバターが染み渡るようにランチパックをなじませていきます。両面がこんがりとしたら食べごろ。バターの香りがいい感じに立ち上ってきています。



 ではアップルジャム&カスタード、いただきます!サクッ、これは……リンゴとカスタードだけでも充分美味しいのに、そこにバターの風味と塩加減が絶妙に合わさってきていて、控えめに言ってヤバイ。語彙力なくなる。ヤバイ。なにこのホットスイーツ。これ以上体重増えたらヤバイのに美味しくてヤバイ。シナモン好きな人はバターを溶かした時にひと振り入れてなじませておくといい感じに仕上がるかと。

 さて、最後のピーナッツ。これもバターでしょ。原材料にはバターの代わりにマーガリンが入っているようですが、私の中ではそれでもバター一択!
アップルジャム&カスタードの時と同様、バターをフライパンに入れて両面をなじませ、こんがりと両面焼いていきます。


 3つ目、いただきます!あー……クリームがトロリとしてヘヴンリィ……。バターの塩分が香りと甘じょっぱさをこれでもかと押し出してきており、こりゃいくらでも食べられる。サクサクした食感からあふれるピーナッツクリームの甘さはコーヒーにもぴったり。この満足感はカロリーの魔術ですわ!

 ちなみに、使う油は多めで火力高めの方がより風味よく食感もよく仕上がると思いますが、焦がさない様に気を付けてくださいね。そして作る時にはおかわり用のランチパックを用意すべきです。絶対1パックじゃ物足りなくなる!!カロリー?気にしたら負けです。えぇ、きっと。

 こんな魔のランチパックを錬成したSwindさんが講師を担当する、大ナゴヤ大学の名古屋めし”文学”授業-名古屋めしの魅力を再定義する!-も絶賛募集中だそうです。名古屋飯の魅力などを文学という方面から学ぶ機会もなかなかないので興味を持った方はぜひ。

 それにしてもはぁ~。美味しかった。ごちそうさまでした!

<記事化協力>
Swind/神凪唐州さん(@swind_prv)

(梓川みいな)