4月もスタートし、新天地でまだ慣れない環境の中、朝を迎えている方も多いはず。そんな緊張が少しだけほぐれる?かもしれないマグカップを発見しました。

 株式会社サンアートが発売する陶器でできた「人面マグ」(市場販売価格1000円、W13×D10.5×H10.2cm)。

 2017年10月に販売され、カラーバリエーションは白のみ。彫りの深いギリシャ彫刻の顔が前面にくるスタイルで、飲み物を飲む時はおでこにチューしている感覚だそうですよ。見る角度によっては少し不気味にも見えるこちらのマグカップですが、Twitterでは、プレゼントに貰ったという方が「何なんですかこのチョイス!めっちゃウケる!」とかなり大喜びのご様子。なんともシュールな「人面マグ」がどのような発想から生まれたのか、サンアートさんに聞いてきました。

―なぜあのような人面にしたのですか?

もともと、弊社の商品で、人面丼※という同じ構造のどんぶりの商品が有りました。そちらの商品の派生版の商品です。

※編集部補足:今回の人面マグと同じ見た目で、サイズが少し大きい(W14×D14×H14cm)持ち手のついていない商品です。

―飲みにくそうですが、構造へのこだわりはありますか?

食器の多くは使われるよりも、棚にしまわれている時間の方が長いです。飾ってあっても、場を楽しくするような楽しい食器を軸に商品企画をしております。そのため弊社の商品は、使いやすさよりも、見た目や面白さに比重を置いたものが多いです。場を楽しませることを目的として作りました。

―製作期間にどのぐらいかかるのですか?

企画から実際に商品が上がるまで約4か月です。

―どのように使われたいですか?

限定的に、こういう風に使って頂きたいということはないです。他にはない、ユニークな商品を目指して作っています。マグとしてはもちろんですが、その用途にとらわれず、手に取っていただいた方の自由な発想で、インテリアなど楽しく使っていただけたら幸いです。

(編集部・鉄砲蔵撮影)

 ということで、お言葉に甘えて人面マグの使い道をおたくま編集部メンバーで考えてみました。実際こちらのマグカップを一目惚れして購入したミリタリー担当のライターは「行きつけのバーでこのマグカップにあったオリジナルカクテルを作ってもらう」と具体的な用途を考えていました。他には、ギリシャ彫刻風の顔の特性をいかすべく、「型として使えるならプリンの型にする」案や、「サボテンや苔を入れてアフロっぽくする」案、「ウニ盛りにして脳みそ感を出してみる?」案など想像を膨らませるとさまざまなネタとしての使い道が……。ちなみにプリンの型案ですが実際現物を見てみると内側の凹凸がそこまでないので、「型にするには難しいかな?」という印象です。

 でも手元にあれば何だか楽しそうなマグカップですよね。朝起きた時に「新生活に疲れたな……」と感じたら、人面マグでほっと一息してみると、少しは肩の力が抜けるかもしれません。

<取材協力>
株式会社サンアート

(黒田芽以)