あずきバーや肉まんあんまんでお馴染みの井村屋が、ツイッターで交流の深い公式アカウントへあずきを使った紙製品を送っている事が話題となりました。

 文具大手のキングジムは、「井村屋さんの紙製品、ぜんぶあずきの皮が入ってる事が文具メーカーとして気になりまくる」とコメント。

 セガ公式アカウントも、「明日12/7東証・名証一部昇格のあずきバー爆売れ中のあずき色の会社から、あずき色の紙袋が届きました。 中の挨拶文もあずき色。メモ帳もあずき色。」と投稿。いずれのツイートにも井村屋から送られている紙製品の画像が添付されていました。

 それにしてもあずきが入った紙とは一体どんなものなのか?気になってみたので井村屋の広報担当者に話を聞いてみました。

 まず、このあずき入りの紙製品、「あずき混抄紙(こんしょうし)」というそうです。あずきを炊き「生あん」を作る際に発生するあずきの皮を使用しているそうで、紙製品として使う量としてはパルプの全量のうちの3%(乾燥した状態)にあずきの皮が使われているという事です。ちなみに、一日で出るあずきの皮の量は「社外秘」。

 このあずき混抄紙、あずきの色をしていますが実際には「生あん」を製造する過程で大量に水を使う為に色素は流れて行ってしまうそうです。この為、あずきの繊維は使用されていても色は残っていないそうで今回他の企業に送ったものはあずき色に染めたものだそうです。

 なお、こちらは井村屋の創業120年、会社設立70周年の記念として製造されたもの。あずき混抄紙は、デザイン担当さんがパルプに異質なものを混ぜ合わせて抄いた「混抄紙」という存在を知った事から生まれたもので、現在井村屋社内で使われる紙袋や封筒などに使われているという事です。本社から出るあずきの皮を直接製紙工場へ持ち込んで作ってもらっているのですって。

 あずきが使われているという事で気になるのが、匂い。匂いがするのかしら?と思うかもしれませんが、匂いは、「しない」そうです。使われているあずきの皮がパルプ全体の3%ですしね。

 そして、井村屋さんは実はお豆腐などの大豆製品も得意分野。筆者個人は、以前食べた「美し(うまし)豆腐」が美味しかったのも記憶にあり、もしかしたら大豆の皮も使われていたりするのかな?と気になったのでそれも聞いてみましたが、あずきの皮オンリーという事でした。それにしても創業120周年とはすごい!本当におめでとうございます!

<記事化協力>
井村屋グループ株式会社

※画像はキングジム公式アカウント(@kingjim)のスクリーンショットです。

(梓川みいな)