アメリカ太平洋空軍(司令部:ハワイ・ヒッカム基地)が、F-35Aの沖縄・嘉手納基地への配備を発表しました。F-35は海兵隊のSVTOL(垂直離着陸)仕様であるF-35Bがすでに山口県の岩国基地に配備されていますが、空軍が使用するCTOL(通常離着陸)仕様のF-35Aが配備されるのは、アジア地域で初のことになります。

 やってくるのは、ユタ州ヒル空軍基地の第12空軍・第388戦闘航空団に所属する第34戦闘飛行隊。2016年8月2日に、空軍初のFー35実戦部隊となった飛行隊です。全部で12機のF-35Aと、関係する要員約300名が11月初旬にも嘉手納基地へ移動する予定です。

 これは太平洋空軍で2004年から開始された「Theater Security Package(TSP)」と呼ばれるプログラムの一環として行われます。担当する区域における、アメリカ空軍の安全保障への安定的な関与をアピールする目的のプログラムで、過去にはF-22が嘉手納基地に配備されたことがありました。

 「F-35Aは、現在および将来的に発生する恐れのある脅威に対して、その優れた精度の攻撃力で我々の戦力を補完してくれるだろう。非常に我々の任務に合っており、ともに訓練や任務を行うことを楽しみにしている」と、アメリカ太平洋空軍司令官のテレンス・J・オショーネシー大将は語っています。

(PHOTO: USAF)

(PHOTO: USAF)

 10月17日から22日まで、韓国・ソウルで開催された国際航空防衛見本市(ADEX 2017)で、アジアでの初お目見得を終えたF-35A。今回の配備は、6か月間のローテーション配備とされ、以降の予定についてはまだ明らかになっていません。

<出典>
U.S. Air Force’s F-35A Lightning II scheduled for first operational deployment to Indo-Asia-Pacific(PACAF)
PHOTO: USAF

(咲村珠樹)