新海誠監督のアニメ映画「君の名は。」が興行収入91億円を突破するなど大ヒット中となっています。 本作は8月26日に全国で封切られて以降客足がのび続け、ファンの間では早くから劇中で描かれる舞台モデル地を訪れる“聖地巡礼”も話題になっていました。

【関連:新海誠の幻のデビュー作「彼女と彼女の猫」がノベライズ化】

(C)2016「君の名は。」製作委員会

そのモデル地の一つとされる岐阜県飛騨市からは、飛騨市図書館と神社が登場しているようなのですが……。映画を観ての訪問者が増える一方、実は映画館が近くにないため地元の方はほとんど観ていないそうです。 この地域最後の映画館、高山旭座は約2年前に閉館。以来、新作映画が見たければ片道1時間半ほどかけ、富山などへ出向かなければならないとのこと。これをうけ、映画の影響からこのところ訪問者が増えているという、飛騨市図書館の公式Twitterがこんなぼやきをつぶやき話題になっていました。

▼飛騨市図書館(@hida_lib)
こんにちは。「君の名は。」ブームにあやかっている飛騨市図書館です。
悲しいときー(悲しいときー)「こんなにブームになっているのに、飛騨に映画館がなかったときー」

他にもネットには地元の方と思われる人達から「飛騨住みなのに君の名は見れてない。だって映画館ないんだもん」「一番近い映画館富山だしな」「飛騨には映画館がないことを知って欲しい」などの声があがっていたのですが、さらに追い打ちをかけるようこのところ「君の名は。」がテレビで紹介され、さらにモデル地にまで話題が及ぶ時、まるでオチのように「飛騨には映画館がありません」と念を押して紹介されるらしく、「テレビで君の名は。紹介されてたけどオチのように“飛騨に映画館はない”ってせつない」など更なる悲しみの声があがっています……。

また「せめて公民館やホールなどで特別上映などの措置があってもいい」という声や、「野外の星空の下で見る上映会」を提案する声も上がっていました。星空の下で観る映画。確かに作品にも合い良さそうです。ちょうどこれからの季節、空気は澄み星空が一層見やすくなる時期なので、何らかの形で実現するといいですよね。

(C)2016「君の名は。」製作委員会