世の中には、継ぎ足し継ぎ足し守られる老舗料理屋伝統の「秘伝のソース」というものがありますが、こちらは美味しいソース。

しかし世の中には継ぎ足し継ぎ足しつくられた、色んな意味でマズい「秘伝のソース」も存在します。

【関連:プログラマーが嫌う「創業当時からの秘伝のソース」って?】

ソースコード

今回はその後者のお話。普段は忘れたくても忘れられないけど、見なかった事にされている後者の「秘伝のソース」。それがつい先日、「天皇陛下 生前退位」の報道をきっかけに一部技術者の間でささやかれていました。

■改元すると色々大変らしい

話題の発端となった「天皇陛下 生前退位」。生前退位に限らず天皇が変わる場合には元号の改元というものがつきものです。

昭和から平成に変わった今から27年前は、まだ世間はパソコン普及以前の話。急に元号が変わったとしても特に大きな問題は起きませんでしたが、今や会社に必ず、そして一家に一台はパソコンもしくはデジタル機器のある時代。

私達が普段目にするデジタル機器類は、全て元号表記ではなく西暦(今なら2016年)で表記されていますが、一部公官庁や金融機関の中には元号表記を採用している場合があるそうです。しかも継ぎ足し継ぎ足し足されたソース(プログラム)で。

スパゲッティ

話題の中で特に上がっていたのは、中の仕組みは昭和の元号で中はカウント(今年なら昭和91年)しつつ書き出す時に再計算して平成としているものが言われていました。プログラムを書き換えるのはそこまで難しくはないらしいのですが、様々なソフトと連携しているものもある事から一つ足せば一つダメになり……。ということも起こりうるそうです。
また今回の話題を機に「昭和100年問題(2025年問題)」というものも改めて考えられていました。(中身を昭和でカウントしているプログラムは、昭和100年に昭和0年と誤認する可能性があるらしい。)

■「//なぜかここを消すとうごかない」

ちなみに当編集部では以前、秘伝のソースをネタとして扱った事があるのですが、その時の記事には伝統を受け継いだ担当者らから、次のようなコメントが寄せられていました。

・//なぜかここを消すとうごかない
・//がんばれ ←これしか付いてなかった時があったわ、絶望した
・「秘伝のソースを混ぜろ」と言だす偉い人が数年おきに出てくるのはほんとなんとかして欲しい。
・以前引き継いだソースに連載ソース小説があって思わず読んだ
・秘伝のソース(吐血)

どうやらこの手のソースは担当者らにとっては、見たくもない、触れたくもない、もののようですね。(中にはそうではないものもあるようですが)

頭を抱える男性

今回の生前退位報道については宮内庁が一応否定しているため、即どうこうという事はありませんが、長い目でみれば必ずいつかは訪れる事。
できるなら準備しておくにこした事はありません。早いところだと公になってないだけで、既に対策は打ってあるところもあるはず!……と思いたいものです。

串カツ

(文:HideI)