コンドームと言えばオカモトかサガミですが、そんな化成品メーカーのオカモトがラテックス(ゴム)製のコンドームの薄さを巡って行われた中国の裁判で敗訴したと話題になっています。

 

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ベッドシーンのイメージ

オカモトを訴えたのは中国のメーカーで、オカモトに対して「世界で最も薄い」といった表記をやめることや損害賠償の支払いを求めていました。
オカモトは厚さが0.038ミリの「003(ゼロゼロスリー)」を2003年11月に販売し10年後にギネス記録に認定。しかしその後に中国の「広州大明連合ゴム製品」がわずか0.036ミリの製品を開発し2014年2月に新しくギネス記録に認定されました。

そして2015年、中国側のメーカーがオカモトに対して「世界で最も薄い」という表記の製品の販売を取りやめて損害賠償を支払うよう中国国内で提訴していたのですが、オカモトが「世界で最も薄い」を使ったのはギネス認定されてから半年~1年ほどの間だけ。2013年10月に開始された「ギネス認定キャンペーン」は2014年3月には終了していました。
ちなみにこの裁判の損害賠償は1元で日本円にして17円。オカモト側は控訴せずに1元支払ったと報じられています。

そもそもの賠償額が1元。オカモトも恐らくあきれたことでしょう。このニュースを知った人からはネットにも「売名じゃないの?」という声が多くあげられています。

それに察しのいい読者の方はもうお気づきだと思いますが、このギネス記録は「ラテックス製」に対して認定されるもので、ポリウレタン製のコンドームについては含まれていません。ポリウレタン製のコンドームは既に0.02ミリ台のものが主流でさらに2015年には0.01ミリ台のものが発表されて話題になりました。オカモトはもちろんサガミことサガミゴム工業も当然0.01ミリ台のものを発売しています。

ポリウレタン製のコンドームは天然ゴムアレルギーの人やゴムじゃ痛いという人に人気で、その薄さからぬくもりや感覚が段違いだと評判の商品です。フィット感やお手軽な値段に関してはまだまだラテックスに軍配が上がるものの愛用している人からはラテックスには戻れないという声もあるくらいなんです。

ちょっと話が逸れてしまいましたが、日本製のコンドームは超優秀で世界中から一目置かれているんですよね。なのでこの件も世界中あちこちで話題になっていて中国のメーカーもよい宣伝になったんじゃないでしょうか?

(文:貴崎ダリア)