熊本市にある高野病院の大腸肛門機能科部長 高野正太医師がイタリアの医学誌で、洋式トイレでは「考える人」のような前傾姿勢をとると排便しやすくなる、というユニークな論文を発表しました。

「考える人」はご存じ、彫刻家のロダンがつくったブロンズ像です。気むずかしい顔をして座り膝に腕をかけて前傾し、思索に耽る人物を表現しているそうです。

【関連:少年はなぜテレビを下から覗くとパンツが見えると考えるのか】

考える人

この「考える人」の姿勢で排便すると、直腸と肛門が繋がっている部分が他の姿勢だったときに比べてまっすぐになり、さらに肛門を締めつけている筋肉も緩んで便が出やすくなるそうです。
日本人の大腸疾患は年々増えており深刻な社会問題となっています。食生活が変わったことや運動不足のために便秘になる人が多く、これが病気の原因に直結すると言われています。

特に女性で便秘に悩む人は多いようで、便秘薬を飲んで強制的に出そうとしたり浣腸しても全然駄目だという人も。
そんな人は洋式トイレで排便するときは日頃からこの「考える人」の姿勢をすることを心がけてみたら、案外そのうち便秘が緩和されたりするかもしれませんね。

▼参考:
高野病院
高野病院・大腸肛門機能科

(文:大路実歩子)