紅葉が美しい今の季節。今年は例年より少し遅れて街中の街路樹が色づいています。

そんな美しい季節なのに、街を見れば景色よりもスマホばかり見ている人がほとんど。景色の変化に気づいたとしても、今度は写真撮影にばかり熱中して、SNSの“共有”に意識が向いている……なんて人も。

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デジタルデトックスって?

スマホって確かに便利ですし、SNSも仲間と気軽につながれる本当に良いサービスだと思います。しかし便利と不便は表裏一体で、便利すぎるが故に「現実での生活を不便にしている」という指摘も最近では聞かれるようになってきました。

そうした状況下で注目されはじめているのが、今回紹介する米国発祥の造語「デジタルデトックス」。スマホ、PC、ゲームなど全てのデジタル機器に触れない時間を設けることで、依存から解放されようという試みをさしています。

■生活スタイルにあわせて取り組める

有名人の例だと、品川庄司の庄司智春さんが一時Twitterを休止していたのも「デジタルデトックス」にあたると言われています。現在は復活していますが、削除してしばらくのブログでは「Twitterに引っ張られて自分のペースを乱されていた様な気がする。」と当時の自分についてコメントしています。いつでも他人と気軽にコミュニケーションがとれる「便利」な分、逆にそれに縛られる「不便」も味わってしまったようですね。復活してからは、以前とは違い自分のペースでの更新が行われているようです。恐らく無自覚で行われたものと思われますが、結果的に「デジタルデトックス」をやっていた例です。

デジタルデトックスのやりかたは様々で、庄司さんのようにSNSを一時的にやめる人もいれば、思い切ってスマホの使用自体をやめてしまう人もいます。

ただ、一般人がこれを即実行できるかというと、ここまでデジタル機器やコミュニケーションツールとしてSNSが普及している以上、ほぼ不可能に近いところもあります。
そのため、一般の人の場合には「1日にデジタル機器に触れない時間を作る」などの方法が人気になっているようです。

■一般人でもできる「デジタルデトックス」の方法

先に書いた内容と少し重複しますが、一般人向けの「デジタルデトックス」は以下のとおり。

▼SNSを整理する

SNSに複数加入している場合は、使用するSNSを2~3つの最小限に絞ることで、少し気分を楽にすることができると言われています。
確かに沢山加入していると、管理だけで面倒ですからね。更新頻度の少ないものは思い切って退会してもいいと思います。

▼週1日、デジタル機器に触れない日「デジ禁日」を作る

週に1日、仕事や学校に影響が出ない休日に「スマホやPCなどデジタル機器を一切見ない・触らない日」を設けるといいそうです。

「急ぎの連絡があったらどうするの!」と心配する人もいるかもしれませんが、心配ならばSNSのサイトに「今日はデジタルデトックスやってます」とメッセージを残しておけば大丈夫!
それでも緊急用件が気になる場合には、メールやSNSは使わないけど「電話だけは取る」というルールにしても良いと思います。本当に重要で緊急な用件は、大概にして「電話」でかかってくるものですから。

▼1日にデジ禁タイムを設ける「プチデジタルデトックス」

1日に決めた時間をデジ禁タイムにして、日々の生活に「プチデジタルデトックス」を取り入れている人も多いようです。
最近では食事中にもスマホを見続ける人が増えていますからね。食事中「禁止」することで、食事に集中し、誰かいるときには「会話する時間」も作れてより豊かな時間を過ごすことができるようです。

■スマホを忘れて期せずしてやった「デジタルデトックス」

これは筆者の経験ですが、うっかりスマホを持ち忘れて出かけてしまったことがあります。その日一日、多少電話のことは気になるものの、何故か不思議と「スッキリ」する感覚が。

普段なら、駅に着けばスマホに目を通し、電車の車内も……という感じでしたが、自然と色んなものに目が行き、普段手元にスマホがあることで、ついそれに気を取られてしまっている自分を再発見したというか。そして、意外と「なくても平気」という事に気づかされたのでした。

スマホやSNSは現代社会に無くてはならない存在です。でも思い返せば子供の頃は、そんなの無くてあたりまえ。そしてそこまで不便ではなかったはずです。
でも完全に一日離れて生活するというのは、人によってはむずかしいかもしれません。その場合には「プチデジタルデトックス」を。生活環境に問題がない場合にはガッツリ1日「デジタルデトックス」と状況に応じて試してみてください。少しだけスッキリ、そしてちょっと新鮮な気分が味わえるはずですから。