在日米海兵隊の公式ツイッターが発言した内容について、先月ネットでいわゆる「炎上」状態になっていた。注目された発言は、4月4日に投稿された、地元児童との交流イベント報告でのやりとり。

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 投稿では、キャンプ・シュワブ(沖縄県名護市)に招かれた地元児童約100人と、海兵隊員とのほほえましい交流の写真が紹介され、一般のツイッターユーザーからも「この写真を見て、子どもを含めた住民の方々と海兵隊の方々の関係性は良好のようだと思いました。」(4月8日)という感想がよせられた。

 すると在日米海兵隊からの返事が「間違い無く辺野古住民とシュワブの海兵隊の関係は良好です。ゲート前で騒いでいる人たちは辺野古の住民ではありません。」(4月10日)というもので、現在ゲート前(=キャンプ・シュワブのゲート前)で行われている、普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する抗議活動の参加者達が、「地元住民ではない」と断言したと取れる内容になっていた。

@mcipacpaoより

 この発言に対しネット上では「本当に公式アカウントなんですか?」「証拠はどこから出てきたんだ?」「訂正と謝罪を要求する」といった反発の声と、「これは本当」「そう思います」という支持する声両方が上げられ物議をかもしていた。またこの発言はツイッターまとめサービスtogetterで紹介され、4月末頃まで大きく注目された。

 そこで、注目されるこの発言の意図について、在日米海兵隊の報道窓口に対し4月30日に直接問い合わせてみたところ、5月8日に回答を得ることができた。

 4月30日の問合せで編集部からは、発言の根拠となる情報開示を求める内容、そしてニュースサイト(メディア)という立場から反対派・賛成派どちらでもなく中立であること、またこの発言をネガティブ・キャンペーンに利用する意図はないこと、広く知られない真実があるのであればそれを知り、単にそのまま伝えたいという意図を説明している。

 届いた回答では、まず問題となっていた「ゲート前で騒いでいる人たちは辺野古の住民ではありません。」という発言について、「個々の抗議者たちの居住に関する立場について断言している意図はありません」と、断言した発言ではなかったと説明した。
さらに、本来の趣旨については「海兵隊と辺野古住民との 良好な関係と地域社会の関わりあいを確認するための文章」であったとし、回答の最後でも改めて「抗議者達がどこから来たのかについて公的見解を言う立場にありません。」と述べた。

 なお、本文に書いた回答は英語を日本語に翻訳し紹介している。
念のため、回答原文を以下で紹介しておきたい。

▼回答
The Marine Corps strongly defends the right to peacefully protest within the law. At the same time, we are very thankful for the positive friendships and relationships we enjoy with the residents of Henoko. These are evident in the many community relations events enjoyed with Henoko including Marines teaching English to students, a decades-old relationship between the Henoko Young Men’s Association and the Marines, Marine participation in community leadership events, internships with local students, and much more.

The tweet in question was not intended to be a definitive statement regarding the residential status of individual protestors, but rather a statement confirming the positive relationship and community involvement between Marines and residents of Henoko. The Marine Corps takes no official position on where the protestors might be from.

 アメリカ海兵隊は法律の範囲内で平和的に抗議する権利を守っています。同時に我々は辺野古住民との良好な友好関係に非常に感謝しています。これは明らかなことです。辺野古では海兵隊が学生への英語教室を行い、辺野古青年団と10年に渡る関係を持っています。その他、海兵隊主催のイベント、地元の学生のインターンシップへの協力などといった多くの地域社会関係イベントが辺野古で楽しく行われています。

 議論となっているツイートには個々の抗議者たちの居住に関する立場について断言している意図はありません。海兵隊と辺野古住民との 良好な関係と地域社会の関わりあいを確認するための文章でした。アメリカ海兵隊は抗議者達がどこから来たのかについて公的見解を言う立場にありません。(翻訳:マウスバード