お~いお茶 日経ビジネスオンラインに7月30日掲載された、『シリコンバレーに戻ってきた日本の企業たち』という記事がインターネット上で物議を醸している。

 この記事では、海外で活躍するIT系日本企業が紹介され、今回話題となっている伊藤園は、非IT系企業という位置づけで紹介されていた。
ここまではふむふむと参考になる話だったのだが、問題なのはここから。話の本筋とはずれると思ったのか()ではさみつつ次のような事が突然書かれていた。

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▼『シリコンバレーに戻ってきた日本の企業たち』より引用

余談ながら、あの「おーいお茶」という男尊女卑的な響きのある商品名は何とかならないのか、と思うのだが…。

(引用ここまで)

 『お~いお茶』という商品名が「男尊女卑」に感じるという。
この一文に引っかかる人は多かったようで、記事に寄せられたSNSのコメントや、インターネット掲示板等では、「なんで?」「意味がわからない」「おーいお茶、に男尊女卑を見るのはさすがに被害妄想」「考えすぎw」「言われてみりゃそうだね。全然気づかなかった。」「なるほど、そういう考え方もあるんだな。」と様々な意見がみられた。

 
■そもそも『お~いお茶』のネーミングの由来って?

 今回の騒動で、1989年のブランド誕生以来、25年目にして大注目を集めることになった、『お~いお茶』の名前の由来だが、実はこの商品はもともと『缶入り煎茶』という名前で売られていた。

 ただ、あまり売れ行きが芳しくなかったため、新たな商品名を探していたところ、消費者への調査の結果「日本人は緑茶に家庭的なぬくもりと、すぐそこにある日常性を感じている」ということが分かったそうだ。そこで、注目されたのが、1970年代に俳優の島田正吾さんが出演していた同社の茶葉のCM。CMで島田さんが家族に向かい「お~いお茶」とおっとりとした口調で呼びかける姿が好評だったため、キャッチコピーをそのまま商品名に起用したという。

 そのため、『お~いお茶』に込められた商品名の意味は、この記事が気にするような「おい!お茶!(命令)」という情景を切り取ったものではないようだ。

参考:
日経ビジネスオンライン『シリコンバレーに戻ってきた日本の企業たち』
伊藤園『お~いお茶 茶葉日記』