サムネール腐女子(ふじょし)という言葉が一般的になりつつある昨今。ジュネ、やおい、ボーイズラブとその趣向を示す言葉はあまたあるが、そうしたBL愛好家の女性をターゲットにした専門イラストSNS『pictBLand』(http://pictbland.net/)が4月25日オープンした。


これを仕掛けたのは愛知県名古屋市にある株式会社GMW。これまでにもSNS事業にはいくつか実績があり、現在でも『ネット小説SNS dNoVeLs』や、『コスプレ画像投稿SNS LayerCloud』などを運営している。

イラストSNSは既に大手どころで『Pixiv』を筆頭に数多く存在する。そして最近では、大手に飲まれ小規模なSNSは自然淘汰されつつもある状況。

そうしたいわゆる激戦区になぜ今頃『腐女子』専門を看板にSNSを立ち上げる必要があったのか?担当者の方にお話を伺ってみた。

 
――既に市場淘汰されつつもあるイラストSNS業界になぜ参入する事になったのですか?

⇒イラストSNSは既に多く存在していますが、男性向け・女性向けといった住み分けができていないため、ランキング機能などにおいての男女間の論争が行われることがしばしばあります。

今回オープンさせた『pictBLand』では同人・BLなどを主に好む“女性層ユーザー”にターゲットを絞ることによって、女性にとって心地の良いSNSの提供を、と思い本サービスを開始致しました。
 
――たしかに男性向け・女性向けが混在することで既存のSNSでは、しばしば問題や軋轢が起こっていると見聞きしたことがあります。腐女子にとってのBLはファンタジーそのものですからね。あまりに男性視点の表現だと……と感じたことはたしかにあります。
今回オープンさせたSNS『pictBLand』ではあえて“女性限定”にすることで、腐女子同士気兼ねなく交流できる場を作りたかった。そういう事なのですね?

⇒そうですね。

特に女性層が多いボーイズラブ文化では、「この志向は好むがこの志向は好まない、見たくない」といったような、ジャンルやキャラクターに対して非常に多岐に渡る趣味嗜好があります。

イラストSNS『pictBLand』では、作品画像のキーワードタグを用い、複雑な検索や、「除外タグ指定」機能を用いて、個人個人の趣味嗜好に沿っていない作品画像の除外などが容易にできるように設計されています。
 
――「見たくない」ものを見られなくする設定というのは便利ですね。
例えば私はタイバニ(TIGER&BUNNY)の虎兎派(鏑木・T・虎徹 × バーナビー・ブルックスJr.)なんですが、そうなると兎虎派(バーナビー・ブルックスJr. × 鏑木・T・虎徹)のイラストを見たとき「ちょっとなぁ」と感じることがあります。個人的な趣味なので声高らかに「見たくない」とは言えなかったです……。そういった「腐女子的には痒いとこに手が届く」という機能も搭載してくれているのは良いですね。

⇒ありがとうございます。

他にも、今後、個人個人の趣味嗜好をきめ細かくカバーする機能も随時提供し、女性のためのイラストSNSとしてのサービスを提供していく予定です。
 
――今日はありがとうございました。最後ですが、担当者の方は腐女子ですか?

⇒勿論です( ̄ー ̄)ニヤリ
 
■イラストSNS pictBLand( http://pictbland.net/
同人・BL・カップリング・擬人が好きな人のためのイラストコミュニケーションサービス。

※本文で触れたカップリング例はあくまで記者の嗜好です。兎虎派を否定するものではないことご理解ください。

(文:虹子)

訂正:不覚にもカップリング表記を誤っておりました。訂正してお詫びいたします。(訂正ヶ所:兎虎と書くべきところ虎兎としておりました。)

5月1日更新:「ripplex」の名称が「pictBLand」に変更されました。そのため、本文中の表記及び、ドメイン変更にともないURL表記を変更しています。