日本のマスコミが絶対に伝えない「中国」の真実2012年12月14日、Record China代表取締役社長・主筆が執筆した話題の書「中国危機 チャイナリスクに備えよ」が発刊された。経済、軍事面で急拡大する不気味な中国の光と影をえぐり出すとともに、チャイナリスクを抑え、チャンスに変えていく処方箋が提示されている。


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驚異的な経済成長が続き「21世紀はチャイナの時代」とも言われる中国。GNPで日本を追い抜き、やがて米国をも凌駕する勢いだ。大都市にはビルが林立し、活気に満ちている。しかしその陰で格差拡大、共産党幹部の汚職腐敗、道徳観の低下など多くの「ひずみ」が噴出。

大気・水質汚染、食品安全問題、交通事故、労働災害、格差、物価高、就職難など「負の遺産」も半端ではない。二ケタ成長が続いた経済も、賃金上昇、公共投資偏重など構造的な壁に直面している。

本書は経済、軍事面で急拡大する不気味な「大国」の光と影をえぐり出し、政治、経済、社会、外交、軍事など多岐にわたり真の姿に迫る。「今後、この複雑怪奇な国のリスクをあぶり出し、いかにリスクを回避するかが、日本にとって重要な課題となる」と著者は主張。

日本と中国二国間の貿易額は年間3400億ドル(約28兆円)余りに達し、日中国交正常化時の1972年の10億ドルの340倍に増えた。日中両国は互いに重要な経済・貿易のパートナーとなり、中国は日本にとって最大の輸出市場となっている。中国には日本企業2万2千社が進出。日本企業の海外現地法人全体の売上高に占める中国現法の割合は19%と、10年前の8%から急速に高まった。

こうした中、中国では「尖閣諸島国有化」を理由とした日本製品不買運動が広がり、自動車、家電を中心に売り上げは激減している。さらに中国人観光客が大きく減り、ホテル、デパート、家電販売店、航空会社など日本の観光産業にとっても大打撃を被っている。一方、中国にとっても日系企業で働く約1千万に上る労働者の雇用にも響く。

日中間の喉元に刺さったトゲである「尖閣諸島問題」の真相と解決策を様々な角度から追求。尖閣諸島問題に関する「日中の棚上げ合意」の真相など新たに発掘した事実や解決に向けた秘策も随所に散りばめられている。未知の習近平新体制と日中関係の今後のゆくえを読み解くヒントも満載。

日本のマスコミが絶対に伝えない「異形の大国」の真実がメリハリの利いた筆致で描写されており、反中派、親中派双方にとって一読に値する書といえよう。

【本書の目次】
はじめに 不可解で不愉快な大国チャイナにどう向き合うか? 
序章 尖閣攻防エスカレートで日中戦争勃発か!?
第1章 尖閣問題を有利に運ぶ“秘策”
第2章 不気味に力を蓄える人民解放軍
第3章 政権交代で経済的困難を乗り越えられるのか?
第4章 格差社会の不満が爆発! 人民の反乱が始まる 
第5章 中国ビジネス投資の“三大リスク”を乗り越えよ
第6章 チャンスのカギを握るのは“チャイナリッチ”と “健康市場”
第7章 日本は繁栄に向かうか? 衰退に向かうか?
おわりに 尖閣問題を超えた友好関係を

(あさ出版刊、四六判、246ページ、1470円)

【著者プロフィール】
八牧浩行(やまき・ひろゆき)
株式会社Record China代表取締役社長・主筆
1947年中国吉林省生まれ。
静岡県立静岡高校、東京教育大学(現・筑波大学)文学部卒業。
1971年時事通信社入社。編集局経済部記者、ロンドン特派員、大蔵省・日銀・財界各記者クラブキャップ、編集局経済部長、取締役社長室長、常務取締役編集局長などを歴任。

日本最大の中国情報サイトRecord China
http://www.recordchina.co.jp