映画「虹色ほたる~永遠の夏休み~」初日舞台挨拶レポート東映アニメ映画「虹色ほたる~永遠の夏休み~」の公開初日舞台挨拶が、2012年5月19日に新宿バルト9で開催された。

本編上映後の舞台挨拶には、ボイス・キャストの中井和哉、櫻井孝宏、能登麻美子、武井証、木村彩由実、新田海統のほか、音楽手がけた松任谷正隆、監督の宇田鋼之介らが登壇。初日を迎えた感想や本作に対する強い思いを語った。


主演の武井さんは、もしもタイムスリップするならというお題に対し、「バブルの時代に行ってみたい」と語り、会場中を驚かせた。
中井さんが「そんなにいいもんじゃないよ」と突っ込むと、「夢が壊れました」と武井さんが笑いを誘った。

映画「虹色ほたる~永遠の夏休み~」初日舞台挨拶レポート

●コメント
【中井和哉(なかい・かずや/44)】

子供たちしっかりしてますね!困ったぞ。今日は余計なことは言わずに、今の(観終わったときの)気持ちを持ち帰ってください。この映画は毎年夏になると思い出してしまうような作品だと思います。エンドロールに名前が載って嬉しいし、誇りに思います。青天狗役の大塚周夫さんが武井君とアフレコをした後、「何が出てくるかわからない。勉強になった」とおっしゃって褒めているのを聞きましたが、本当に(子役の3人は)3人3様で素敵でした。僕等が彼らから学ばなければいけないですね。(タイムスリップできるなら?)子供が生まれた日の夜ですかね。僕、立ち会えなかったんですよ。そのかわいい姿を見たら、いま生意気なのも許せます。

【櫻井孝宏(さくらい・たかひろ/37】
この作品はとてもメッセージ性がある作品ですが、何より夏休みがあるのということがうらやましかったです。子役の3人は、初めてとは思えないほどの演技で、僕等にはできないような表現がたくさんあって、驚きました。もう一度やってみたいと言ってくれて、すごくうれしいです。(タイムスリップできるなら)両親の若いころを見てみたいですね。

【能登麻美子(のと・まみこ/32)】
一人でも多くの方にこの作品を観ていただきたいです。子役のみなさんのナチュラルな演技に引き込まれました。収録がバラバラだったので、今度は一緒にアフレコしてみたいです。(タイムスリップするなら?)この映画を観て、私が生まれる数年前の昭和52年はこんな時代があったんだと思い、興味をもちました。行ってみたいですね。

【武井証(たけい・あかし/14)】
公開日を迎えられて嬉しいです。声優は初めてだったのですが、走っているシーンで実際には体をつかわずにハァハァするのがとても難しくて、がんばりすぎて気持ち悪くなってしまって大変でした。(タイムスリップするなら?)バブルの時代に行ってみたいです。一万円でタクシー止めたりとかしてたんですよね?お母さんが言ってました(笑)

【木村彩由実(きむら・あゆみ/12)】
この日を無事迎えられて嬉しいです。絵に合わせて声を入れるのはとても大変でした。でも、声を入れるたびにキャラクターが生きてくるのが嬉しかった。(タイムスリップするなら?)縄文時代に行ってみたいです。木の実をとったりして暮らすサバイバル的なことをやってみたいです。

【新田海統(にった・かいと/13)】
ぼくは(自分の役である)ケンゾーと同じ12歳でこのアフレコをやらせていただいたんですが、僕も一緒に楽しくて忘れられない夏休みを過ごした気持ちになりました。声だけの演技は難しかったけど、監督やスタッフさんに教えていただいて、勉強になりました。プロの声優さんに褒められて、誇りに思います。(タイムスリップするなら?)未来は楽しみにとっておいて、小学1年生ごろに戻って思いっきり遊びたいです。

【松任谷正隆(まつとうや・まさたか/60)】
この映画はここ数年で一番情熱を傾けた作品です。僕はこの年代を生きてますからね。その時代の音を大事にしました。初めて映画全体を観たときは客観視できなくて、これでいいのかななんて思いながら観ていましたよ。松任谷由実の方は割とすんなり(曲を)書けていました。監督とのお話でイメージが沸いたんですね。(タイムスリップするなら?)未来には絶対に行きたくないな。僕が幼稚園の頃、白いハンドルの車で送り迎えされていた女の子がいて、僕はその光景をいつも見ていた記憶があって、それを初恋だと思っていたんですが、もしかしたら僕、車の方に恋していたのかもしれませんね。(笑)

【宇田鋼之介監督(うだ・こうのすけ/45)】
松任谷さんには「肌触りのいい作品にしたい」と伝えて音楽をお願いして、ピアノスケッチが何曲か上がってきたとき、いけるなと感じました。オーケストレーションをつけたものを聴いたときは机の下でガッツポーズしたくらいですから。(タイムスリップするなら?)ぼくは失敗続きの人生なので、間違いを犯す直前に行って「やめろ!」と言ってあげたいですね。この作品は、わかりやすいテーマとちょっとわかりづらいテーマがあって、さまざまなものを投げかけてきますので、ぜひ見終わったら皆さんで話をしてくれたらと思います。

(c)川口雅幸/アルファポリス・東映アニメーション