【ミリタリー魂】第22回 陸自土浦駐屯地武器学校、第58回創立記念式典こんにちは。鉄砲蔵です。鉄砲蔵の「ミリタリー魂」。今回は陸上自衛隊土浦駐屯地武器学校の第58回創立記念式典についてレポートいたします。

キッカケはいつものようにブラウザに登録してある「お気に入り」サイトを巡り歩いてたら、近く土浦の陸上自衛隊武器学校で第58回創立記念式典を行うという情報を得ました。


収蔵品の公開展示があるとの情報をもキャッチ。これはまたとないチャンス!
第55回創立記念行事の際は旧日本軍の89式中戦車が動態復活し、実際に走らせてお披露目されたとか。よし!早速行ってレポートだ!

という訳で訪れてみると、実に多くの市民で賑わっていました。
もう「武器学校前」バス停に向かうバスは満員。

展示戦車の車列

そして創立記念式典!なんと装甲車やら戦車やらを分解して見せてくれました。現場の要請に応じて主砲やエンジンまで交換できるそうです。

主砲交換中の74式戦車

エンジン交換中の装甲車

さすがに実弾というわけに行かず空砲でしたが、それでも会場中がキナ臭くなり、74式戦車のエンジンと105mm主砲、50口径重機関銃の音がいかにも戦場の雰囲気をもり立てていました。

戦車74式の主砲発射

 

そうそう、聞きたいことがあったんだ、と思って警備に当たっていた自衛官の方にちょいと質問を投げかけてみました。

「薬夾一つ部品一個紛失しても部隊全員で見つかるまで探す」

という規則について。

ベトナム戦争映画「フルメタルジャケット」にて、一人の隊員の盗み食いの処罰で部隊全員が腕立て伏せの処罰をうけ、その後に報復として石鹸をタオルで巻き込んで作ったブラックジャックという武器で盗み食いした隊員を、残り全員の隊員が殴打するシーンがありましたが、そのような形で部品や薬夾を紛失した隊員に報復することはあるのか、とお尋ねしました。

やはり
「そのようなことをコッソリやって後でバレたら大事になる、誰が紛失しても全員で問題なく探す」
とのこと。

また
「別に恨んだり報復したりなどない」
という至極当たり前の回答もいただきました。
普通の仕事としてやるそうです。そりゃそうですよね。

さて、お次は最新型戦車10式戦車です。

10式戦車全景

この戦車、外を見るためのカメラを搭載し、頭を出さなくて360°全域を見渡せ、見晴らしがいいそうです。
重量も90式の50トン代より軽い40トン代、価格も10億円を切るとか……とはいえ、一般庶民には到底手が届きません。

10式戦車前方カメラ

90式の価格に関しては60億円とも80億円とも噂を聞いていたので、これも警備の自衛官の方にお尋ねしたところ、
「そんなにするわけないよ~以前10億円くらいだったけど今は8億円くらいに落ちているんじゃないかな。」

今ではいくつかの自衛隊車両はタミヤモケイからプラモデルが出ており、東京マルイからも90式戦車のラジコンが出ていますが、この10式はまだどこからもモデルアップは無いはずだそうです。
今回の10式、外観もかなり美しくできていますし、模型が発売されたら売れるだろうな~。

次に旧日本軍89式戦車。

旧日本89式戦車全景

今回は走ってはくれませんでしたが、今回接近してみて発見!といっても他の観客の人に教えもらったのですが、砲塔の横やら車体部分の前方や無限軌道(キャタピラ)の下やらに拳銃の銃口を出して射撃する穴がありました。

拳銃用銃眼

よく見ないとわかりませんが、穴の横にも細いスリットがあり、そこから外の様子を見ながら撃つようです。
昔の戦車って小さな覗き穴とかスリットでしか外を見られなかったので見晴らしが非常に悪く、演習中に仲間をひき殺してしまうこともあったようです。

戦車体験搭乗の会場

会場の一番奥では74式戦車と90式戦車が客を20人ほどそれぞれ載せながら40トン~50トンの重量を感じさせない軽快さで走行していました。
僕も乗りたかったけど公開展示が午後3時に限定されており、ここのスゴイ行列を並んでいたら小銃展示に行けなくなりそうなのでやむなく諦めました。う~ん、いつか乗りたい。

さて、次は小火器展示棟。

ロケットレンチ

テレビのニュースで時々やっている、不発弾処理に使うロケットレンチというやつを初めて見ました。ロケットレンチというのは爆弾を発火させる信管という部品を外す作業を、遠くから安全に行うために信管のネジを回す動作をロケットで行うというものです。

展示品の自衛隊銃

自衛隊の小銃のみならず、古今東西の銃も様々揃っていました。さすがは武器学校だけあるな~。外国との戦争には必要な知識ではありますもんね。

展示品の銃弾の表示に目を移すと全て「旭精機」「日本工機」等の日本企業の名前が。
そこでまた警備の自衛官にお尋ねしてみました。
「日本で使用している銃弾はアメリカやイギリスなどの北大西洋条約機構NATO軍で共通して融通できるように統一した規格の銃弾、NATO弾を使用しているという話は知っていましたが、軽機関銃などはベルギーのFN社のMINIMI(上写真左)というものもあるように見受けられます。一部は外国製もあるのですか?」

お答えは、
「全て日本製」
だとのこと。外国製の設計のものもあるが、それらも全て元のメーカーから製造権を正式に取得してライセンス生産している、銃も銃弾も現在自衛隊が使用している武器は全て日本製だそうです。

最後に、会場で玩具の銃を持ったお子さんに出会いました。
持っていた銃はなんと会場内のお土産屋さんで売っていたとか。かなりオープンな自衛隊です。

最近の自衛隊イベントのにぎわいを見るにつけ、防衛代学校第一回卒業式での吉田茂総理の言葉、
「自衛官が歓迎されたりチヤホヤされるときは外国から襲撃されて国家存亡の危機の時とか災害派遣の時とか、国民が困窮し国家が混乱に直面いるときだだけ。言い換えれば、君たちが日陰者であるときの方が国民や日本は幸せなのだ、どうか耐えてもらいたい。」
という言葉を思い出します。
最近の自衛隊人気、やはり国民に不安が広まっているということでしょうか。

▼陸上自衛隊土浦駐屯地武器学校
http://www.mod.go.jp/gsdf/ord_sch/

(文・写真:鉄砲蔵)