「ナナメ観特撮映像館」、第24回は「昭和ゴジラシリーズ」の最終作、『メカゴジラの逆襲』を取り上げます。ひとつの時代の終わり、と言っていいのかもしれません。いわゆる「昭和ゴジラシリーズ」の最終作品。前作『ゴジラ対メカゴジラ』の続編でもある。

海底に散乱しているはずのメカゴジラの残骸を調査していた潜水艇が「恐竜」という言葉を残して遭難。事件はここから始まる。


メカゴジラの残骸はブラックホール第三惑星人の手ですでに回収され、新たなメカゴジラとしてよみがえりつつあったが、ここで地球の優秀な科学者、真船博士に協力させることを画策し、事故で瀕死の重傷を追った真船博士の娘、桂をサイボーグとしてよみがえらせることで博士に協力させるよう仕向ける。また、博士は海洋生物学者として、チタノザウルスの存在を知り、装置によって自由に行動させるようにしようと計画していたが学会から追放されるような形で、それ以後孤独に研究を続け、学会や人類全体に対して恨みを抱いていた。

前作で事件の真相に迫ったインターポールが今回も深く関わってくるのだが、これはちょっと違和感を覚える設定ではある。
コントロールされ、街を破壊するチタノザウルスに向かってゴジラがやってくるのであるが、これもよくわからない。すでにここ数作品でゴジラがゴジラとしての存在理由を映画の中で示せなかったわけであるが、シリーズがここで中断するのもいたしかたなかったかと思う。

監督/本多猪四郎、特技監督/中野昭慶
キャスト/佐々木勝彦、藍とも子、平田明彦、陸 五郎、ほか。
1975年/日本/83分

(文:猫目ユウ)