背中にカゴを背負い、着物姿で中折れハットを目深に被った男性2人。街中では、あまり見かけない奇抜なファッションに身を包んだ男性たちに気を取られているうちに、いきなりそのパフォーマンスは始まりました。

 りりしい佇まいで階段を降りていた男性2人が、いきなりものすごい勢いで火ばさみを腰から抜き取り、目の前に落ちていた空き缶をいとも簡単に、背中のカゴに放り投げます。一人は自分の背負っているカゴにそのままイン!もう一方の階段上の男性は、空き缶を拾いあげたかと思いきや、それを階段下にいるもう一人の男性の背負うカゴ目がけて放り投げます。お互いの距離はかなり離れていたにも関わらず、阿吽の呼吸でカゴの中に吸い込まれるように空き缶が入っていきました。周りでそのパフォーマンスを見ていた方が思わず「かっこいい!」と声が漏れ出るほど、2人の華麗な動きに感動した人が多かったようです。

 このパフォーマンスを披露しているのは、ゴミ拾い&チャンバラパフォーマンスを行う集団「一世一代時代組」の東京支部「時代組 婆沙羅-BASARA-」でリーダーを務める松本さんとメンバーのけいすけさん。

 ちなみに2人とも、二刀流のゴミ拾いもできるそうなのですが、これだけのパフォーマンスを見せられたら、周りも「もう一度やってみて!」とわざとゴミを落としてリクエストする人も出てくるのでは?と思っていたら、たまにそのような不届き者もいるらしいのですが、そのような人はまれとのこと。なお、パフォーマンスをする場合には周囲への配慮は怠りません。話題となった動画をみていただくとわかりますが、周囲と一定距離をあけた上で行われています。万一怪我でもさせたら大変ですしね。

 この動画をTwitterに投稿するやいなや、380万回以上再生されるほどに注目をあつめ、リプライでは「背景と衣装がベストマッチ」「テクニックが毎回スゴイ」「空き缶中入ってたら絶望」などの声が多く寄せられていました。

 「一世一代時代組」の路上パフォーマンスは、2007年に北海道札幌市で誕生しました。新しいパフォーマンス手法を考えていたところ、ふとゴミ拾いをしているおばあちゃんの姿が「刀を持った侍」に重なったことをきかっけに、ゴミ拾い+パフォーマンスといったカタチが完成しました。2016年元旦には東京での活動をスタート。役者の卵たちを集めた「時代組 婆沙羅-BASARA-」が発足し、現在では男性だけでなく、女性もチャンバラのパフォーマンスを披露しているそうです。

 活動する上での正装は、「文化の開拓」を表現のコンセプトにしたデニム生地使用の着物。こちらの衣装は、一般の方もオンラインショッピングから購入ができるそうです。ゴミ拾いのパフォーマンスだけでなくその他にも幅広く活動されており、舞台制作、音楽制作、映像制作などゴミ拾いをテーマにしたものや、チャンバラを楽しく体験してもらうワークショップも開催されているそうです。

 今後2020年に向けてオリンピックで海外の方が来訪される際に、このようなパフォーマンスを見てもらえたら、日本の文化やおもてなしの心が伝わるきっかけにもなりそうですね。

<記事化協力>
時代組 婆沙羅(@jidaigumi_tokyo)
松本悠資さん(@yusuke_otoko)

(黒田芽以)