人間の交通死亡事故も重大ですが、同じ命である動物の死亡事故も後を絶ちません。特に、住宅地では野良猫や家から抜け出してしまった飼い猫の交通事故が目立ちますが、人間の様には報道されません。環境省が2018年に発表した「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」によると、2017年度の負傷した猫の収容数は1万1884頭にのぼり、負傷した犬の収容数(816頭)を大きく上回っています(交通事故以外が原因の負傷も含む)。

 そこで、2月22日の「猫の日」に向けて、イエローハットが全国の猫の交通安全を願う「イエローハット 全国交通にゃん全運動」キャンペーンを実施、「猫専用の交通安全動画」を2019年2月19日から公開します。

 京都大学の藤田和生教授が率いる動物心理学研究チーム「CAMP-NYAN」と共同制作した「猫専用の交通安全動画」の楽曲は、猫の可聴領域(60Hz~100kHz)を活用し、獲物であるネズミがコミュニケーションしているような人間の可聴領域外のサイン波効果音を入れ込んであります。全国に12店舗展開する「猫カフェMOCHA」で猫10頭を対象に試写会を実施したところ、ほとんどの猫がジ~っと集中して見つめており、3頭くらいがモニターに近づいて一緒に体を動かすような反応をしていました。ちなみに、筆者宅の猫が膝に来ていたので動画を見せてみたところ、やはり音には敏感に反応している様で、耳も顔も画面の方に向けてガン見状態でした。

 多くの猫が鳥の鳴き声やネズミの鳴き声、子猫の鳴き声などに反応するため、Aメロにカラスの鳴き声、Bメロに鳥のさえずり、終盤にネズミの鳴き声などを入れ込み、さらに猫の鳴き声は、様々な感情のものを数十パターン(子猫、甘えた声、悲しい声、テンション高い声、威嚇など)使用しています。特にサビの部分には、一番反応の良かった生まれたての猫の鳴き声を使用。猫の注意を引き、飽きさせない楽曲やボーカルを駆使しています。

 動画のストーリーとしては、誰もが見たことのある交通安全ビデオのフォーマットで、教官猫が生徒たちに“なぜ猫は交通事故に遭いやすいのか”を解説していきます。生まれ持った狩猟本能によって、獲物を追いかけているうちに車道に飛び出してしまう、通勤ラッシュで自動車の交通量が増える薄明薄暮の時間帯に活発になる習性を持っている、また、大きな音や光に敏感な故に、自動車のクラクションやハイビームに驚いて立ち往生してしまうケースも多い、など猫にとって外の環境は危険がいっぱい。猫の生徒たちにそうした危険を伝えながらも、飼い主やドライバーである私たち人間に向けて交通安全を訴えかける内容になっています。

 ドライバーも、猫を路上で見かけたらまず徐行を。パッシングやクラクションは猫にとっては逆効果ともなりえますので、静かにゆっくりとした運転を心がけましょう。思わず急ブレーキをかけてしまいそうな時もありますが、かえって後続車との追突事故とならないように気を付ける事も必要です。

 イエローハットの社名の由来は、通学時に児童がかぶる「黄色い帽子」。そこには、自動車産業に携わる企業として、人とクルマとの心地よい共存関係と、すべての方へ「交通安全」を願う想いが込められています。そして、人と猫とクルマが安心して暮らせる社会を願って作られたマスコットキャラクター「ハットにゃん」は、黄色いハットをかぶったタイヤみたいな猫。この交通安全運動に賛同し、イエローハットにて商品を購入した人には2月22日より、「ハットにゃん」がデザインされたホログラム仕様の「猫の交通安全ステッカー」を各店舗で先着30名にプレゼント。さらに、2月22日~2月25日の4日間、店頭でのお買物時に、自動車安全運転センターが発行している“安全運転者(Safe・Driver)であることの誇りと自覚を象徴する「SDカード」”を提示すると「ハットにゃん プラカップ」ももらえます。

 猫と一緒に動画を見ながら、今一度、交通安全についての意識を高めていきたいですね。

情報提供:株式会社イエローハット

(梓川みいな)