強い地震や大規模災害が予測される時に発信される、「エリアメール/緊急速報メール」。このメールは気象庁や各省庁、地方公共団体などの発表にもとづき被災の恐れのあるエリアに一斉配信されるものです。しかし、近頃この「エリアメール」を騙った詐欺が発生しており、大きな話題となっています。

 このメールを受信し、ツイッターに紹介しているのは、ネットユーザーの“Yosshii1208”さん。

 「迷惑メールもここまで手が込んできた。危なく押すところだったよ・・・」と、その受信画面をツイッターに投稿しています。そのメールはショートメールでの受信で、タイトルは【緊急地震速報 「エリアメール」】。本文には、「強い揺れに備えてください。各地の震度はこちらからご覧ください。」とあり、下には長い不自然な英数字の羅列が入ったURLが添付されています。

 迷惑メールに慣れている人や、エリアメールをよく理解している人なら引っ掛からないかもしれませんが、携帯電話の画面にこの様にポップアップされるとつい慌てて添付のURLを触ってしまう人も出るかもしれません。

■ エリアメールは緊急音が必ず鳴る

 どの携帯キャリアでも、緊急地震速報などが発令されたら、その該当地域に在住の人が持つ携帯やスマホに、共通の専用緊急音と共に画面上にポップアップで情報が表示されます。しかし、エリアメールを騙った詐欺ではその緊急音まで鳴らす事はできません。したがって、この手のショートメールが届いた場合にはまず詐欺だと思って間違いはないかと思います。

 大阪府では、毎年「大阪880万人訓練」と称して、大阪府民の携帯やスマホを持っている人全員に、エリアメールや緊急速報メールが配信され、府をあげての大規模な訓練を行っています(平成30年は実施せず)。この様に、自治体主導の訓練を行っている場合、詐欺エリアメールが届いても冷静に対処できるかもしれませんが、普段目にする事のない場合は、つい焦って不自然なURLでも触ってしまう可能性が高くなります。

 本当に緊急速報かどうかを見分けるには、まず緊急音が鳴っているかどうか、そして送られてきたメールの発信元をきちんと確認できるか、そして、不自然なURLが添付されていないかをチェックしてみて下さい。

 最近の詐欺メールは手の込んだことを色々と考えてきています。少しでも不自然だと思ったらそのメールは開かない、そして不安であれば警察に相談する事も一手。まずは、慌てず冷静に見極める事が重要です。

<引用・参考>
緊急速報「エリアメール」 | サービス・機能 | NTTドコモ
大阪府/大阪880万人訓練

<記事化協力>
Yosshii1208さん(@Yosshii1208)

(梓川みいな)