最近のゲームは滑らかな描写と豪華な音楽のものが多いですが、一方で30年くらい前の、ドットの粗いグラフィックとピコピコした音楽は根強く人気。特にピクセルアート(pixcelart)は未だ世界中で親しまれています。そんなドット絵で描かれた日本酒58銘柄がネット上に登場、この解像度で分かるかな?と挑戦者も続出しています。

 ドット絵を描いたのは、SSI認定唎酒師のフジワラヨシトさん。「日本酒58銘柄をドット絵で描いてみたよ すべて実在するお酒なので、特定できる・・・はず」と、一枚の画像に日本酒の銘柄ラベルのデザイン58種類を並べています。続くツイートでは答え合わせの画像も。

 この絵を見た人からは、「馴染みのある銘柄は分かりました」「素晴らしい出来!」「ゲームにも使えそう」「大体分かってしまう」とリプライが。確かに、筆者も見覚えがあるラベルがいくつか……(ちなみに正解したのはひめぜんと越乃寒梅でした)。

 フジワラさんにドット絵を描いたきっかけを聞いてみました。すると……「日本酒ブームと言われて久しいですが、いまSNSを通して日本酒の世界がさらに広がりを見せています。例えば、今までは試飲会や蔵見学などでしか話を聞くことが出来なかった蔵元と直接やり取りを出来たり、呑み手が日本酒の新たな楽しみ方を発見して共有できたり、飲食店や酒販店などプロの方はもとより、普通のサラリーマンとして働く傍ら日本酒の良さや楽しさを知ってもらいたい!という熱い気持ちを持った人たちが増えています。私個人としても、日本酒を特別な日だけの酒としての位置付けから、特別な日もいつもの日も楽しめるようなお酒にしたいと思っています」と、日本酒に対する想いを語るフジワラさん。

 「そのためには小さなパイを取り合うよりは、パイを拡げていくことが大切だと感じており、今まで日本酒に興味を持っていなかった人や、日本酒を楽しみたいけどどう楽しんでいけばいいか分からない、といった方にアプローチを行う必要があると思います。違う分野と組み合わせることがパイを拡げていく方法の一つだと思っており、幸いデザインやイラストなどが得意なのでそういった分野の人たちに興味を持ってもらえればいいなと思って制作しました……と、言えば大層な話ですが、暇な時にピンタレストを眺めていて、ドット絵でも描きたいなーと思って、じゃあ日本酒でも描くかー、となったのがきっかけです(笑)」と、アツい回答をいただきました。

 つまるところ、ドット絵を描きたくなってその題材に日本酒を選んだ、と、身もフタもない要約となってしまいそうになるのですが、その書きたくなった理由は上記の通り。日本酒の魅力をいかに広く発信できるか、いかに楽しみ方を多くの人に伝えていけるか、というところで、世界にも広く日本酒の美味しさ、楽しみ方を知って欲しいという思いが込められています。

 ドット絵にしたお酒は全部、フジワラさんが飲んだことがある銘柄ばかりで、地域や知名度にも偏りが出ない様に、またデザインに特徴のあるものなど、バランスよくドット絵にされているという事です。確かに、青いラベルにペンギンの絵でも大人気の「アイスブレーカー」や、種類もラベルも豊富でどれも魅力的な「三方菊」、赤いラベルに椿の花咲く「ひめぜん」など、パッと見て「あー!これ知ってる!これ好きなヤツ~!」って、分かる人なら分かっちゃいますよね。

 このドット絵、一つの銘柄を大体20分くらいかけて描いていたそうで、合計約20時間、足掛け3日ほどを費やして制作されたそうです。答え合わせに書いてある銘柄の文字もドット絵に合う文字になっており、16bit時代を感じる雰囲気に。

 ピクセルアートやドット絵ゲームは海外でも人気なので、海外への手土産などを選ぶときには、日本酒好きな人なら日本酒とこの絵も一緒に持っていくと喜ばれたりするかもしれませんよね。

<記事化協力>
フジワラヨシトさん(@fuji25)

(梓川みいな)