「中学生のカバンが異様に重い」と、岩下の新生姜で知られる岩下食品株式会社の岩下社長がツイッターで声をあげた事に端を発した「置き勉禁止問題」。勉強道具を学校から都度持ち帰る事で毎日13kgもの重さを肩から提げて通学している子供たちの健康が心配されています。

 いっぽう、小学生もランドセルは軽量化の一途をたどっているとは言え、書写があれば習字道具を、図工の時間には絵の具セットを、週末には上履き類や給食当番の白衣などなど、あげればキリがないほど。そんな小学生の荷物の多さがこの度話題になっています。

 この「地獄のフル装備」は“月刊まんがくらぶ”で「死神見習!オツカレちゃん」を連載中のコハラモトシさんが描いたもの。

 「『置き勉』の禁止が話題になっているけど…小学生って、持ち帰るのは教科書だけじゃないから!時に、こんな事もあるから!」

 と、持ち帰るものの多さを一人の小学生が装備しているイラストにしてツイッターに投稿しています。

 その装備品、ぱんぱんに詰まったランドセルから飛び出たリコーダー、横のフックからぶら下がるのは給食袋に体操服、たすき掛けに肩から掛けている水筒と両手にそれぞれ習字カバン、裁縫セットや絵の具セット、けん盤ハーモニカなど。その小脇には雨具も。金曜日の帰りにしばしばありがちな光景だわこれ……。全部持って帰るの確かに何かの修業じゃないかと思うくらい。

 このイラストには多くの共感と、「追加装備」にこんなものがあるという声が。それを受けてさらにアップデートされたイラストには、学期末版として上記の持ち物に加えて、MAXに詰まったランドセル(辞書入り)、画板、あさがおなどを育てる植木鉢、上履き、そして習字カバンの隣に手からぶら下がるお道具箱の袋という、「地獄のフル装備カスタム!」。そういえば1学期の終業式の帰りにこんな事になっている子、確かに見かけた気が……。

 もちろん、全員が全員こうという訳ではないのですが、面倒臭くてつい持ち帰らなかったツケが長期休みの直前に襲い掛かるんですよね……。特に長期休暇中に私物を置いておくのは防犯上もよろしくないですし、お道具箱の中身は持ち帰ってもらわないと糊やテープや色鉛筆など、補充するものを親もチェックできないので持って帰らせざるを得ないのですが……。低学年はもちろん、高学年になってもこういうチェックは必要なんですよね(小学生の子を持つ筆者の溜め息)。

 先生方もみんながこうならないように、長期休暇の数日前から「今日は絵の具セットを持ち帰りましょう」「終業式には上履きだけを持って帰れるようにしましょう」など促してくれるのですが、そこは小学生、「まぁ最後でもいいや~」→「地獄すぎる」を繰り返すものです。このイラストを描いたコハラさんも「ただ…単に荷物を忘れてたり、疲れて面倒だから、持って帰るのを後回しにしたりで、後々荷物が重なってあんな状態になる事がありました。 その時に、「計画性」の大切さを、身を持って学びました(笑)」と当時を振り返っています。

 何事も計画を立てるのは大事。最近では習字道具や裁縫道具もかなりコンパクトになってきましたが、やはり幾つも同時に持ち帰るには限度があります。夏休みまであと1か月という、親たちにとっては恐怖のカウントダウンの時期です。1年生の場合には最近は親が学校まで夏休み直後にあさがお鉢を回収に行くルールのところもあるようですが、高学年の場合はほぼ自力持ち帰りなので後々後悔しないためにも計画的に荷物を持ち帰ってくるよううちの子にも言い聞かせようと改めて思いました。

<記事化協力>
コハラモトシさん(@kohara_motoshi)

(梓川みいな)