ボランティア団体「全国ヘルプマーク普及ネットワーク」は、5月18日より、外見からは分からない難病や障がいのある人等を対象とした「啓発用文字入りヘルプマークを無償配布する全国キャンペーン」を行っています。

 このキャンペーンは、「自治体が導入していない方」、または「導入しているが、身体、精神状態により配布場所に取りに行けない方」で、「ヘルプマークを現在持っていない該当当事者の方」が対象。都道府県別にみると現時点で20の都道府県がヘルプマークを導入済、今後15県が導入予定という状況です。

都道府県別ヘルプマーク導入状況

 ヘルプマークは東京都に著作権がある為、販売や譲渡は東京都の許可が必要ですが、東京都福祉保健局のガイドラインに基づく表示と一定の要件を満たしている該当当事者本人の使用に限ってPCなどからヘルプマークの画像を作成・印刷して携帯する事ができます。

 しかし、どれだけ簡単に配布サイトから印刷できるようになってきていても、自作が難しいという方も珍しくなく、今回ある企業のチャリティーによってヘルプマークの無償郵送配布5000人分が実現しました。なお、この配布は5000人分の在庫が無くなり次第終了となります。

応募できる要件は

●現在ヘルプマークが手に入らない方で
・義足や人工関節・内部障害・妊娠初期
・知的障害
・発達障害
・精神の病
・目や耳、言語の障害
・手話や筆談が必要。
・外から見えない障害、難病

のいずれかに該当する人。応募方法は、ヘルプマーク【全国キャンペーン特設会場】の応募フォームからアクセスで応募ができます。

 申し込むと
1.ICカードなどが入るヘルプマークタグ
2.くまモンのイラスト入りヘルプマーク・メモカード(表にヘルプマーク、裏に持病などを書き込めるくまモン入りのカードタイプのメモ・名刺サイズ)
3.持病や常用薬など必要な医療情報を記入して手帳タイプに折りたためる「手帳型ヘルプカード」(折り方解説付き・A4サイズ)
4.A4サイズの「くまモントーチオリンピックバージョン」ポスター(裏にヘルプカードの解説付き)
5.「2」や「3」を入れて持ち歩ける「手帳型ヘルプカード入れ名札透明ケース」
の5点セットが届きます。

配布されるヘルプマークセット

 また、全国ヘルプマーク普及ネットワークのサイト内には「折り紙型ヘルプカード」(特許庁意匠登録第20017-26732号作品)も無償でダウンロードが可能となっています。こちらには郵送で配布されるヘルプカード以外のデザインや、症状別・妊婦用・緊急時の処置方法などを記載できるなど多彩なヘルプカードが揃っています。緊急時に医療機関などに知らせておきたい項目を書いて100円ショップなどで売られている首掛けタイプなどの名札ケースに入れておくことで、自治体が配布しているヘルプマークと同じ効力を発揮します。PDF版をダウンロードする事でコンビニでもプリントが可能。

 公共交通機関や公共施設・ショッピングモールなど不特定多数の人がいる場所に出かける時のお守りとして、ヘルプカードを活用して欲しいと思います。また、このマークはまだまだ周知が必要なものでもあります。この記事を読んだ人はぜひ家族や友人にこういったものがあるという事を話題にしてください。

<情報提供>
全国ヘルプマーク普及ネットワーク

<参考>
ヘルプマーク|東京都福祉保健局

(梓川みいな)