早くも夏日があったりと、春にしてはやけに暖かい日がある2018年。そんな天候に合わせた訳ではありませんが、コカ・コーラから夏に向けてピッタリの新しいドリンクが発売となります。なんとパウチ型の容器ごと凍らせ、もんでシャーベット状に柔らかくしつつ飲む……というコカ・コーラ史上世界初の商品。その発表会にお邪魔してきました。

 コカ・コーラ史上初のパウチ型容器入りフローズン飲料として2018年4月16日から発売されるのは、「コカ・コーラ フローズン レモン」、そしてファンタの「ファンタ フローズン グレープ」「ファンタ フローズン オレンジ」の3種類(各税抜き130円)。どれもパウチ型の容器に入っていて、この容器ごと冷凍して楽しむという、トクホのコカ・コーラ「コカ・コーラ プラス」、桃のフレーバーが新鮮な「コカ・コーラ ピーチ」に続く、世界初の新商品です。

 発表会に登壇した日本コカ・コーラ株式会社 マーケティング本部 炭酸カテゴリー コカ・コーラTMグループ 統括部長の島岡芳和さんによると、この商品の開発には、構想から8年もの期間がかかっているとか。なにしろ、普通に凍らせてしまったらただ固くなってしまい、うまくシャリシャリのシャーベット状になってくれません。それに炭酸が入った状態では、凍らせて解凍する段階で炭酸が先に気化してしまい、容器が破裂する危険もあったとのこと。

 そこで炭酸を使わずに商品を作ることにしたそうなんですが、今度は「コカ・コーラならではの味わいを炭酸なしで感じてもらう」ための壁が立ちふさがります。ごぞんじ、コカ・コーラのレシピは極秘。このレシピを「コカ・コーラらしさ」の味わいを崩すことなく、いかにバランスよく整えるのか……ということで、70種類以上の成分を試し、100近い試作品を作って検討したといいます。最終的に、究極の冷たさにレモンフレーバー(レモン果汁1%)を加えることで、炭酸同様のさわやかさを実現したんだとか。ファンタの方は、実際に多くの果汁を使って、よりジューシーなさわやかさを実現しています。

 また、うまくシャリシャリしたシャーベット状に溶けていくよう、飲料自体の凍り方(凝固点)の調整はもちろん、容器となっているパウチの材質にもこだわったそうです。フローズンの新食感が楽しめる、コカ・コーラやファンタの新しい商品。発表会の後に、実際に試してみました。

 発表会は暖かく晴れた日だったのですが、夏のあの蒸し暑さにはまだ遠い……ということで、試飲会場にはテントサウナが登場。実際に暑い夏の空間で、このコカ・コーラ フローズン レモンを最高においしく飲んでほしい、ということのようです。


 さて、このコカ・コーラ フローズン レモンと、ファンタ フローズン グレープ、ファンタ フローズン オレンジ。楽しみ方のコツは、凍ったパウチ型容器を15~20分ほどおいて、半解凍状態にすることだとか。そして柔らかくなったところでパウチをもみ、キャップを開けて飲みます。

 一口飲んで、口の中に広がるあのコカ・コーラ感。炭酸は入っていないのに、確かに炭酸のような刺激とさわやかさを感じます。キンキンに冷やしたコカ・コーラそのもの、という印象。

 ファンタの方は果汁の感覚が強く、フルーツシャーベットを食べているよう。オレンジはさわやか、グレープは濃厚な果汁のうまみが感じられました。

 凍らせてもんで飲む、新感覚のコカ・コーラ。夏のビーチなどにぴったりの商品だと思いますよ。

(取材・咲村珠樹)