2018年3月30日、ソニーストア札幌で「『水曜どうでしょう』テーマソング「1/6の夢旅人2002」ハイレゾ放談&ライブinソニーストア札幌 powerd by mora」が開催されました。樋口了一さんのライブのほか、HTB「水曜どうでしょう」ディレクター陣の2名を交えたトークセッションを、多数の応募者の中から選ばれたファンが堪能しました。

 このイベントは、2017年12月に音楽配信サービス「mora」のランキング1位を獲得した「水曜どうでしょう」テーマソング「1/6の夢旅人2002」ハイレゾ配信を記念してmoraサイト内に掲載された、シンガーソングライター樋口了一さんと「水曜どうでしょう」の藤村忠寿ディレクター(北海道テレビ放送)の対談記事が好評だったことを受け、番組ゆかりの地である札幌で開催されたもの。

 イベントでは樋口了一さんと「藤やん」「藤村D」こと北海道テレビ放送(HTB)の藤村忠寿ディレクター(最近は俳優活動も活発)に加え、「水曜どうでしょう」内でカメラマンを務める「うれしー」ことHTBの嬉野雅道ディレクターも参加。当初は撮影・録音は禁止ということだったのですが、藤村Dの「なんで写真撮らねぇんだ!」という言葉とともにまさかの解禁。まさに「水曜どうでしょう」のノリさながらの行き当たりばったり感あふれる進行となりました。

 「1/6の夢旅人2002」誕生秘話では、「『水曜どうでしょう』ベトナム編(Last Run ハノイ〜ホーチミン原付ベトナム縦断1800キロ)は(番組自体が)6年放送してて、ずっと旧バージョンの『1/6の夢旅人』が流れていたんですが、この『1/6の夢旅人』は実はある事情(メロディをV6・20th Centuryの「Always」に使ってしまった)で急遽作り直すことになって、最終回にたった1回流れただけなんですよ。依頼があって作り始めた時は、もうベトナムの回が放送されちゃってた(笑)」、「最終回に流れた時は(自宅の浴室で録音したため。別名「インコバージョン」)自宅で買ってるインコの鳴き声が入っちゃってるし(笑)」と樋口さんが語ると、藤村Dが「でもこのたった1回流れた曲が、今や番組の代名詞になった。まさに神曲」と語りました。

 番組とともにじわじわと長く愛される神曲となった「1/6の夢旅人2002」。樋口さんからはリリース当時(当時は「ランブータン・レコーズ」というインディーズ扱いからのリリース)のエピソードとして「発売当初全国のCDショップは他の曲が1位だったんですが、北海道のCDショップだけ『1/6の夢旅人2002」が1位だったんですよ。今また2002年に作ったこの歌が配信チャートの上位にランクインしたことに、改めて驚きと感謝です」と述べると、藤村Dからは「1日5回聞いても飽きない、20年経ってもそれ以上経っても、時代の流れに堪えうる名曲」と太鼓判。さらに話は自然とファン(「どうでしょうバカ」「どうでしょう藩士」)が待ち望む「水曜どうでしょう」新シリーズまでも話が及び、3人が札幌の地でトークする貴重な機会となりました。

 また、事前にハイレゾ版を聴いた感想では、藤村Dが「これはどうでしょうファンは持っておくべき。樋口さんがここ(目の前)で歌っているよう、レコーディングスタジオで聴いているみたい」と語ると、樋口さんは「情報量がいっぱいで、多く、実音に近い感じ」という感想を伝えていました。

 イベント後半では、樋口了一さんがギターの古澤剛さんとミニライブ。まずは「こちらの方が好きな方もいるんですよ」と、「どうでしょうリターンズ」エンディングテーマであるオリジナル版「1/6の夢旅人」から。実は冒頭の歌詞が「2002」と順番が入れ替わっているのがポイントです。

 そして2曲目は、北海道初披露となる新曲「永遠ラストショウ」。最後に樋口さんの「1/6の夢旅人!」とコールすると、会場に集まったファン全員から「2002!」とレスポンスされて「1/6の夢旅人2002」。自然と手拍子が起き、会場が一体となって盛り上がり、ライブは終了しました。

 「1/6の夢旅人2002」は、サンプリングレート96.0kHz/24bitのFLACファイル(全2曲・約299.3MB)で税込600円。「mora」で配信中です。

画像提供:株式会社レーベルゲート

(咲村珠樹)