お正月の間、年神様にお供えする鏡餅。正月中、年神様が宿る依り代とされ、松の内が終わると「鏡開き」が行われます。鏡開きは関東を中心とした地域では1月11日、地域によっては1月4日や1月15日、1月20日となり、鏡餅を食べることで御利益をいただく……という伝統行事です。そのため「食べるまでが鏡餅」ともいわれています。

 その鏡開き。基本、刃物を使って割るのはNGで、木槌などで「叩いて割る」のが正解とされていますが、3DCGを使うとこんな割り方もあるのか……と驚かされる映像が公開され、Twitter上で話題になっています。そもそもこれ食べられるの?という疑問はさておき、とにかく見た人の意表を突きまくっています。

 主に『Blender』という3Dのコンピュータグラフィック(3DCG)を制作しているokokhaguki‏さんがツイッターで公開した作品。
「皆さんあけましておめでとうございます 少し早いですが鏡開き(変形)をしました。」
という言葉と一緒に公開された動画、冒頭はただの鏡餅にしか見えませんが再生すると……。

 お餅の上段が割れ、メカニカルな動きで両手が出現。そしてその両手で体を持ち上げるとすぐさまお餅の下が分解され両足が出現。立ち上がったその頭部は鏡餅のてっぺんに乗っかっていたダイダイ。ダイダイに付いていた葉っぱがビシッと天を指し、ポーズを決めたところで鏡餅ロボ、変形完了です。これはカッコいい。

 真っ白い機体で若干スレンダーなその丸い形状からのロボ変形は、さながらガンダムシリーズのモビルスーツ『アッシマー』のよう。このツイートに対するリプライでも「アッシマーだ!」という反応続々、作者のokokhagukiさんもアッシマー?という問いかけに「そうだよ」とリプライされています。立ち上がる時の「よっこいしょ」といった感じの立ち上がり方が可愛いとも評判です。

 作者のokokhagukiさんにお話を聞いたところ、この3DCGは完成までに4日ほど時間を掛けたとの事。緻密なメカデザインと滑らかな動きを実現させるためには時間を掛けた作業が必要なんですね。

 ちなみに、『Blender』という3DCGソフトはオープンソースというソフトウェアの中身も公開されているフリーソフトで、有志によりアップデートされています。有料で購入できるソフトに引けを取らない高機能なソフトであり、Blenderひとつでほとんどの作業をこなすことができ、okokhagukiさんによると「個人製作のゲーム」で使われているのをよく見かけるそうですよ。

<記事化協力>
okokhagukiさん(@okokhaguki)

(梓川みいな)