漫画『アクマと神父とその生贄!?』(一迅社POP発行)を連載中のグリセリンたけるさんが、あるお店で隣の席にいたマダムたちの会話を「最高にお上品で最高に萌えた」と紹介し話題になっています。

 マダムの一人が「乱視がひどくなっちゃって新しく眼鏡を作ったの」と語ります。すると向かいのマダムは「あらぁ~、目悪くなっちゃったの?でも眼鏡のおしゃれができるわね」と返事。思わず「大変ね」と返しそうなところですが、「おしゃれができる」って前向きに捉えた回答がすでに素敵ですね。

 続く会話で「うふふ、そうなの。それにね、乱視はいい事もあるのよ。」「乱視ってこう……ぼやけるでしょう?だから、お星さまがとってもきれいに見えるの。夜空を見上げるとダイヤモンドみたいにキラキラ光るのよ」。何というポジティブ&ロマンティック。素敵ですよね。こんなポジティブな見方ができると、他につまらないと思ってしまう様な事があっても違った視点で楽しい事に変える事ができそう。

 筆者は看護師として老人福祉施設での勤務もそこそこ長い事やってきましたが、その雰囲気からその人がどんな年の重ね方をしてきたかが何となく分かる事があるのです。中には「この人そんな事言う人だったの?!」という人もいましたが、人生経験をたくさん積んできた90代の方は、「私がやった苦労はもう他の人は経験せんでもいい。今苦労しとる人はその経験が絶対どこかで役に立つから世の中ええ風に見とればええよ」と話していた事があり、その佇まいからも真の上品さを垣間見た事がありました。この会話のマダムたちも、もしかしたら大変な苦労を経験してこの境地に辿り着いたのかも……と少し感じてしまいました。

 ちなみに今回話題となった漫画の作者、グリセリンたけるさんの作品は、電子書籍レンタルサイト『Renta!』で読む事ができます。連載中から完結した作品まですべてサンプル掲載もされていますので、気になる方はぜひこちらもチェックしてみてください。

<記事化協力>
グリセリンたけるさん(@c3h8o3_g)

(梓川みいな)