寒くなってくると室内と寒い外の温度差で急激に体調を崩してしまう人が増えます。お風呂場でのヒートショックという言葉を耳にしたことがある人も多いかと思います。

 そして、不整脈などの心疾患は特に持病がなくても誰でも起こりえる病気。しかし病気の知識と心構えがなければとっさの症状にどう対処していいか分からない人は少なくありません。そんな時に便利なアプリを消防庁がリリースしています。

 消防庁がリリースしている全国版救急受診アプリ『Q助』(iOS/Android)。これを入れておけば体に何か異変が起きた時でも当てはまる症状をタップしていきますと、すぐに救急車を呼ぶ必要があるか、なるべく早めの受診で良いのか、様子を見て診察を受ければ良いのかが判断できます。

 実際にこのアプリを使って助かった人から話を聞くことができました。
9月に不整脈で動けなくなった時にこのアプリを使って助かったという HALさん(@hal529)。

「本日不整脈で動けなくなった時、正直救急車呼ぶかくっそ迷った。けど結果このアプリ使って自分の緊急度が分かったのですんなり救急車呼べました。これ皆入れとこうな。あとこれで、今自分が倒れてる相手がどんな状況か冷静に教えてくれるから」と、『Q助』のスクリーンショットを紹介しています。

 実はHALさん、このツイートをするまで特に大きな病気もなく心臓などの異常も指摘されていなかったとのこと。しかし親族の急病、突然の脳梗塞を目の当たりにして、念のためにと健康関連のアプリを入れておいたそうです。そして9月に突然の心臓発作。運ばれた直後には診断名は出ていなかったそうですが、その後「心室頻拍」と診断されたそうです。まさかの心停止一歩手前……。早めの処置をしないと確実に手遅れになるほどの致死性の不整脈です。本当に無事に生還されて良かったです……。

 この『Q助』、大人だけでなく子供の急病の時も使えます。子供の場合は本人ではなく親が判断しなければならないので救急車を呼ぶかどうか悩みますが、アプリがアドバイスしてくれるので躊躇せず決断できそうですね。さらに、視覚障害者向けに画面のカスタマイズもできるバリアフリー仕様になっています。

 『Q助』は無料で使用することができるので健康に自信がある人もスマホに入れておくことをお勧めしておきます。突然の急病は、災害と同じくらいいつ起こるか分からないものです。備えておくと安心できる機能、ぜひ活用してくださいね。

<記事化協力>
HALさん(@hal529)

(看護師ライター 梓川みいな)