花田陵が描くダークファンタジー漫画『デビルズライン』(講談社・モーニング・ツー連載中)のアニメ化が決定した。

本作は鬼とヒトが共存する世界を舞台にし、アクションあり、恋愛、そして切ないエロありという異色の作品だ。青年誌「モーニング・ツー」で連載中ながら、女性からの支持も高く、コミックス累計は150万部を突破。電子書籍でも圧倒的人気を博している。

今回のアニメ化決定にあわせて、早速ティザーサイトがオープンしている。サイトではイントロダクションおよび、原作者・花田陵によるアニメ化記念イラストと応援コメントも公開されている。

繊細な絵柄ながら、骨太なストーリーで過激な描写が多い本作。アニメではそれをどのように表現するのか注目されそうだ。なお、原作コミック最新10号が7月21日(金)に発売される。

■花田陵コメント

基本的に一人で仕事をする漫画家の(特にアシスタントさんのいない)自分にとって、大勢の人が関わって作り上げていく「アニメ」に、何より自分の漫画を原作として携わらせてもらえることは、とても嬉しく、そわそわして、ドキドキすることでした。
私は今回原作者という立場で、キャラクターデザインの原案を描かせてもらったり、脚本作りの作業において確認修正に参加させてもらったりと、一部の段階で制作に関わらせてもらっています。
実際のところ、漫画とアニメは別々の場所にあるものであり、似通っている部分もあれど基本的には作り方も技法もまるで違うものです。漫画を原作としてアニメ化するというのは、見かけ以上に非常に難易度の高いことだと思っています。
私個人としては、原作に気を遣いすぎないでアニメを作ってほしいと一番最初にアニメ側に伝えました。これは私が、漫画作品は漫画作品のために存在し、アニメ作品はアニメ作品のために存在する、と思っているためでした。
脚本作りにおいては、原作の内容を尊重してもらいながら、オリジナルな要素も時々入れてもらったりと、とても興味深い作品作りが進んでいます。この過程で、原作のデビルズラインが大事にされていることも私は強く感じており、アニメ側の方々の作品への愛情には、いつも感謝しています。
作品の制作作業は今後も続いていきますが、私が原作者として関わるべき段階は、もうあと少しで終わろうとしています。

制作陣の一員として、少しでもこの作品作りの役に立てていれば、とても幸いです。
アニメ作品『デビルズライン』が、原作を読んでくれている人も、読んだことがない人も楽しめる作品となって、皆さんに観てもらえることを心から祈っています。

花田陵

(おたくま経済新聞編集部 / 画像提供・(C)花田陵・講談社/デビルズライン製作委員会)