夜麻みゆきの未完の漫画作品『刻の大地』の連載再開プロジェクトが始動している。本作はエニックス(現・スクウェア・エニックス)発行の『月刊少年ガンガン』で1996年に連載開始され、後に『月刊Gファンタジー』に移籍し連載。ドラマCDや小説、OVAが発売されるほどの人気を博していたが、長期休載を経て2005年に連載中止が発表されていた。

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プロジェクトをサポートしているのは、ペイントアプリ『メディバンペイント』などクリエイター支援事業を展開する株式会社メディバン。『刻の大地』の連載再開を目指し、連載に必要な予算800万をクラウドファンディング・CAMPFIREを通じて募っている。

達成した場合には、物語が佳境にさしかかる「塔の戦い編」の完結まで連載され、話数は現在約12話が予定されている。ただし、話の展開などにより変更される可能性もあり。

目標金額800万円は、漫画制作の必要経費、作画アシスタント費用、製本費用、グッズ生産費用として主に使用される。また、描き下ろされた作品は、株式会社メディバンが展開する無料漫画アプリ『メディバン マンガ』で公開されるという。

出資額は1口3000円から20万まで。リターンは、3000円がプロジェクトで完成した話を収録した単行本、ポストカード(既存のイラスト1枚)、メールで進捗情報、作者からのお礼メール。他にも、28000円の出資ではイベントの打ち上げ参加権や、10万円の出資では作者に直接オーダーして水彩生原画描いてもらえる権利などもある。なお、原画は夜麻みゆき作品のメインキャラクターのみ。さらに20万円のコースでは「大阪府内で夜麻みゆきと街歩き権」が用意されている。

作者の夜麻みゆきは、今回のプロジェクトについて、「連載当時、私の漫画家としての生活はとても忙しく、過労がたたり3ヶ月間入院、漫画を描くことができない状態になってしまいました。体調の事を言い訳にしたくなかった当時、皆様には「描けなくなりました」とだけしかお伝えせず、申し訳ございませんでした。」と当時の事情についてファンに謝罪をし、そしてプロジェクトを立ち上げたきっかけについては「続きを待っているファンの方がいらっしゃることをTwitterで伺いました。」とこう述べている。

なお、プロジェクトの締め切りは目標金額に関わらず、2017年8月30日 23:59まで。お届け予定は2018年5月~12月と出資額により異なる設定となっている。

(宮崎美和子 / 画像提供・株式会社メディバン)