今もなお映像化され多くのファンに愛されている名探偵・金田一耕助シリーズ。その生みの親である横溝正史は、父親の故郷である岡山県倉敷市真備町に家族で疎開していたときにシリーズ第一作である『本陣殺人事件』を書き上げたことをご存知の方も多いはずです。

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 倉敷市は他にも多くの事件の舞台となっており、毎年金田一耕助関連のイベントが年に数回行われておりファンにとってはいわゆる聖地。特に『本陣殺人事件』が作中で解決されたとされる11月末に行われる「1000人の金田一耕助」では、全国から集まった多くのファンが金田一耕助や作中に登場する人物の格好をして臨場感たっぷりに舞台を練り歩くことができるため、横溝正史ファン垂涎のイベントとなっています。
また、倉敷市の伊東香織市長も名産のデニムでつくられた金田一耕助の衣装を身につけ公式に参加し、市をあげて横溝正史ゆかりの土地を大々的にアピールしています。

 金田一耕助の装いと言えば、モカやカーキなどのくすんだ色の着物に袴、そしてトンビコートに帽子。ファンのほとんどは自前の衣装でイベントに参加しているそうですが、衣装を持っていない人でも倉敷市真備町にある「真備ふるさと歴史館」では金田一耕助になりきることができる衣装の貸し出しが行われています。この件を知らせた金田一コスプレのポスターが現在付近で掲示されていますが、早速ネット上で注目を集めていました。なお、価格は現地での確認となっています。

 貸し出ししてもらえるのは袴、着物、帯、下駄、帽子、トランクなど一式。あいにく子供用のサイズはないものの、大人であればスタッフがサイズを見立ててくれるそうです。

 金田一耕助になりきって横溝正史が疎開していた疎開宅までの道のりを歩いたり、その他付近にある『本陣殺人事件』『獄門島』『八つ墓村』などの事件に関係するスポットに赴いたりして記念撮影ができちゃうなんて!!金田一が自転車で往復した道や聞き込みした場所なんかもあるみたいですよ。真備ふるさと歴史館に疎開宅、そして作品舞台モデル各所の位置は倉敷観光WEBの『金田一耕助の足跡を辿る』で詳しく紹介されています。倉敷市を訪れた際は、ぜひ真備町に足を運んで金田一耕助になりきってみてはいかがでしょうか?


・画像提供:真備ふるさと歴史館(火、水、土、日 10時~16時開館)

(大路実歩子)