気軽な食事や割安な喫茶店感覚で利用できることから人気のファミリーレストラン。

特に大手のチェーン店では顧客争奪戦が激しく、クーポンや割引チケットが多く配布され一度は手にしたことのある人も多いのではないでしょうか。このチケットには、大抵有効期限があり、気づくと期限切れとなり使えなくなった経験も少なくないことでしょう。

このクーポンや割引チケットの有効期限問題に真正面から見解を回答しているファミリーレストランチェーンがあります。

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■ジョイフルファンにはなじみ深い「ジョイカフェチケット」

西日本、特に九州を中心に全国に約780店舗展開しているファミリーレストランチェーン「ジョイフル」では、ドリンクバー割引チケット「ジョイカフェチケット」というものが存在します。学生時代にジョイフルでアルバイトをしていた編集部員によると、バイトをしていた少なくとも20年以上前には「似たようなものがあった」との回答。ちなみに何故「似たようなもの」かというと、昔は割引きではなく「ドリンクバー無料チケット」が配られていた時期もあったそうです。内容はやや変わってしまいましたが、「ジョイカフェチケット」とはそれぐらい昔からあるジョイフルファンにはなじみ深い存在。

行くと毎回人数分くれます。短期間あるものではなく、常時展開されているもの。その有効期限の取り扱いについて、店舗と顧客の間ではいつの頃からか暗黙の了解として「あること」が行われていましたが、それがいつの間にやら公式サイトの「よくある質問」にも掲載され、ジョイフルファンの間からは「潔い」と喝采の声が上がっているのです。

ジョイカフェチケット

有効期限そのものについては、

Q. ジョイカフェチケットに有効期限はあるのですか?
A. ございます。有効期限につきましては、ジョイカフェチケットの裏面をご確認くださいませ。

とある一方で、すぐ次の項目では、

Q. 有効期限を過ぎたジョイカフェチケットは、使用できるのですか?
A. 有効期限を過ぎたジョイカフェチケットは使用できません。

と、形式的な回答があるものの、同じ回答欄に、

A. 店舗で有効期限内のジョイカフェチケットと交換いたしますので、従業員まで声をかけてください。

として、店舗側で交換を行うことで実質使用できるという見解を示しています。実際利用した人からは「優しい世界」「ジョイカフェチケット有効期限切れててもお店で交換してくれるから捨てないで」といった声がネットにあげられていました。

この取り扱いは、長年ジョイフルの営業エリアに生活する人々にとっては暗黙のルールとして当たり前のようになされてきた対応なのですが「正式な回答として公式が公開するなんて!」とあまりにも潔いとして注目されたようです。この問題は長年常連客=ジョイフルファンをわずかに悩ませる対応の一つでもありました。業界全体では少数派にあたるためか、新規店の店員がこのことを把握しておらず対応に差が出る場合があったからです。それが公式掲載されたことで、いずれの店舗でも対応してもらえるようになったと喜ばれています。

有効期限を過ぎると捨ててしまうクーポンや割引チケットですが、店舗側の工夫で集客につなげる努力が垣間見えます。このすがすがしいほどの潔さで「あぁ、またジョイフル行っちゃおうかな?」という気持ちになります。

▼参考
joyfull「よくあるご質問」

(ヤスベェ3世!)