花言葉とは、その雰囲気や特質、咲く季節などの特徴から象徴的な意味を持たせたものです。発祥は17世紀のトルコが有力で、当時は相手に文字や言葉を贈るのではなく意味を持たせた花を贈るという何ともロマンチックな習慣があったのだとか。 有名なのは薔薇の花言葉で「愛」や「美しさ」ですが、薔薇の場合も色や種類によっても多くの花言葉があるそうです。

 というわけで、今回は「何でこんな花言葉つけたの……」と突っ込みたくなるようなものを集めてみました!

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■アザレア→「節制」「禁酒」「恋の喜び」「私のために体を大事にして」

 5月に開花する中程度の花びらが複数重なり合った花が咲くアザレア。可憐な見た目に玄関先に鉢植えで飾ってあるのをよく見かけますが、その花言葉は「節制」「禁酒」「恋の喜び」、さらに「私のために体を大事にして」と何とも意味深。

 節制も禁酒も恋のため、つまりは私との楽しい時間のために、ということなんでしょうか。なんだか大人の香りがしますね!

■ベラドンナリリー→「ありのままの私を見て」「私の裸を見て」「沈黙」

 8月から9月に開花する何ともセクシーな百合に似た花であるベラドンナリリー。その花言葉もとっても意味深です。ありのままの私、すなわち裸を見てほしいと相手に願い出たら沈黙されてこっちも沈黙した……なんていう切ないエピソードが思い浮かびそうですね。

■四葉のクローバー→「私のものになって」「幸運」

 見つけると幸運が訪れるとされている四葉のクローバーですが、実は「幸運」の他に「私のものになって」という何とも大胆な花言葉があるのはあまり知られていません。
もしも四葉のクローバーを見つけたら、すかさず好きな人にプレゼントするといいかもしれませんね。

■カルセオラリア→「私の財産をあげる」「愛しい私の伴侶」「深い愛」

 南米などの南半球を原産地とするカルセオラリアは黄色い袋状の可愛い花です。
しかしその花言葉は何とも現金の香りが漂っています。結婚や伴侶、それに伴う愛に関する花言葉ですが何と言っても「私の財産をあげる」とは……。

■オダマキ→「あなたを必ず手に入れる」「遺棄」「心配して震える」

 しなやかなオダマキは機織りから連想されつけられた名前でキンポウゲ科の中に属しています。草全体にプロトアネモニンという有毒成分を含んでいるため触れたらかぶれの原因となり、口に含むと胃腸炎になってしまうことも……。さらに多量摂取すると心臓麻痺になる可能性もあるために要注意だそうです。
それゆえなのか、ちょっぴり怖いこの花言葉にどきっとしますよね。

■ヤドリギ→「私にキスして」

 3月から4月に黄色い花を咲かせるヤドリギは雌雄異株の植物です。その花言葉は何とも直接的で思わず顔が赤くなっちゃいますね。

■サラセニア→「ちょっと変人」「風変わり」

 葉が筒状になった赤い食虫植物のサラセニアは、たしかにぴったりな花言葉ですよね。でもどうしてこれ、わざわざつけちゃったんでしょう……。

■リンゴの実→「誘惑」

 かつてアダムとイブが蛇に誘惑されて食べてしまった知恵の実。俗説ではこれがリンゴであったと言われてはいるものの旧聖書にそういう記述はありません。この禁断の実を食べてしまったから死すべき定めを負うことになりましたが、それに由来したのかリンゴの実の花言葉は「誘惑」なんだそうですよ。

■松茸→「控えめ」

 もはや花ですらない松茸の花言葉は「控えめ」。今年、高島屋からオンラインで販売されている長野県産の松茸は500g税込みで32,400円です。もしかすると希少価値が高いから「控えめ」にしか生えてこないということなのかも?

 花言葉はその品種の開発者がつけたり消費者から募集したり、販売会社が決めたりするようで勝手につけられているということはないそうです。
元々は相手にメッセージを伝えるために考えられたものなので、今一度原点回帰して花を贈ると同時に花言葉も添えてみてもおもしろいかもしれませんね。

(文:大路実歩子)