興山舎が発行する、住職・僧侶など仏教系関係者向け雑誌『月刊住職』の12月特集が話題になっています。

 発端は、Twitterユーザーが紹介した、同誌2015年12月号 (Vol.497)の新聞広告。12月号では、最近テレビや新聞でも大きくとりあげられるようになった、ゆうパックでお寺に遺骨を送り埋葬してもらう「送骨(そうこつ)」を特集しています。その特集説明の一文が「肉親の骨をゆうパックで送るな!」と強い調子になっており、それで注目されているようです。

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月刊住職より

 ここでいう送骨とは、上記で触れた通り「遺骨をゆうパックでお寺や霊園に送り埋葬してもらうサービス」。どこも3万円ほどで、合祀墓に埋葬し永代供養してくれるとして、墓を持たない家や、墓を維持することが難しいという家庭が主に利用していると言われています。

 お墓といえば、土地の永代使用料だけで40万はざら。新たに墓石を用意するとなるとさらに70万ぐらいかかります。納骨堂でも平均は50~60万あたりと言われていて、そこまで安いわけではありません。でもどちらにせよ一旦納骨してしまえば、お墓参りや、場所によっては年間管理費が毎年かかるなど、長期的な維持が必要となってきます。そういう負担を考え、「送骨」とよばれる手軽なサービスが注目されているようです。
 興山舎のHPによると、今回の特集では「送骨」を実際にやっているお寺に取材して、テレビなどで報道される通り「本当に流行っているのか」という面でも切り込んだ内容とのこと。なかなか骨太な記事のようですね。

 ちなみに、この雑誌。一般の人でも購入することができ、ネット書店などですぐに手にはいります。今回は「送骨」特集の広告見出しが過激だったことから注目されてしまっていますが、今号では他にも「供花に枯れない花のブームの真実」「広告で目立つ樹木葬に将来性はあるのか」という一般にも興味があるテーマを扱っていたり、好評連載中の「いまさら師匠に聞けないこと」という気になるコラム、そして別冊付録では「お説教のタネ本」なんてものも。

 価格は1冊1300円(税別)。年間購読は15000円で、特典として専門家による寺院に関する法律・税金相談がついているそうです。気になる方はぜひ。