質問すると誰かが何でも答えてくれる、ネット上の便利サービス『Yahoo!知恵袋』。その知恵袋に6月22日に投稿された、ID非公開の方の相談が現在ネット上で注目を集めています。

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イメージ写真/写真ACより

■息子が本当にバカで困ってる

息子が本当にバカで、小さい頃からずっと勉強させてきたのに全く身につかずに困っています。」という投稿によると、「11歳になる小学5年生の息子の母親」を名乗る投稿者は、息子さんが3歳の頃から英会話教室に通わせ、小学校に入る前からは近所に通わせて、さらに通信教育もうけさせているそうです。

また「ゲームの類は全く買い与えず、テレビもネットも見せません。」と、遊ぶ類いのことは固く禁じているそうですが、小学校3年生から成績が落ち始めたため、土日も外出をさせず塾の宿題や通信教育に専念させて家に籠もらせているのだそう。

しかし、それでも成績は上がる気配をみせず、投稿者の方いわく「何か脳に異常があるのではないかと疑ってしまうほどのバカ」と表現されています。ちなみにこの教育方針は、「夫も私と同じような方針」とのこと。

成績の良いお子さんをもつママ友からは「好きなように勉強させた方が勉強が面白くなってくる」とアドバイスされているそうですが、「今さらそんなことはしたくありませんし、勉強は面白くてやるものではなくて受験のために真剣にやるものだと思います。」とあくまでこれまでの方針は崩すつもりはないようす。

ただこのままで行くと、目標とする私立の中高一貫校に入れる事は難しいとし、「どうにかして勉強を身に着けることはできないのでしょうか? 」と相談しています。

■炎上目的の釣り?

この投稿はあまりに内容が過激なことから、誰かのイタズラによる「釣り※投稿」ではないかという意見が多く見られていますが、「子供がかわいそう」「アホが育てるからアホになる」「遊びは人格形成に不可欠なのにそれを禁じるなんてかわいそう」「息抜きがない状態で勉強だけさせても伸び悩むのは当然」「教育虐待じゃん」といった、子供を擁護する声も同じく多く上げられています。

※釣り=ネット炎上を企みわざと過激なことを投稿すること。

■最近になってようやく注目され始めた「教育虐待」

昔から日本では勉強しない子供について「怒られて当然」という風潮が根付いており、そうした行為は周囲からも比較的寛容な目でみられているところがあります。

しかしこの数年、子供に対する「過度な勉強の強要」は、場合によって子供の精神に大きな悪影響を及ぼすとして、一種の「虐待」としてみる「教育虐待」と表現する動きがでてきています。

今回投稿した人物が、本当に投稿通りの事をされているかは分かりませんが、特に都市部では受験戦争が過熱気味な昨今。あながち、ない話ではないのかなと。
きっかけは「釣り」かもしれませんが、折角話題になっているこの機会、子供に対する「勉強のすすめ方」について、世間で少し議論してみるのもいいかもしれません。

参考・引用:
Yahoo!知恵袋『息子が本当にバカで、小さい頃からずっと勉強させてきたのに全く身につかずに困っています。』

(文:栗田まり子)