『腕時計詐欺』に遭いかけた。という話題が、Twitterまとめサービス『togetter』にまとめられ今ネット上で注目を集めています。

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Twitterまとめサービス『togetter』

体験談によると、道を歩いていたところ突然目の前で車が止まり、感じの良い老紳士から「ちょっといいですか?」と声をかけられたそうです。
老紳士は「時計宝石をとりあつかっているサラリーマン」だと自分を名乗り、「今から会社に戻るところだが余ってしまったからこの時計いらないか?」ともちかけ、「持ち帰ると怒られる」「余ると私の首が飛ぶ」「(時計は)48万もする」という話をしてきたのだそう。

体験者の方は「運転手つきでヤクザでもなさそう」と感じたそうですが、あまりに不自然なため詐欺を疑い、相手の名前を聞き出そうとしたそうです。勿論相手はそれを拒否。その後、相手は時計を渡さないまま立ち去ったとのこと。

実はこれ、冒頭でも触れましたが、割と昔からある詐欺の一つで『腕時計詐欺』といわれるもの。「高価な時計をいらないか?」ともちかけ、相手が受け取ると「今手持ちがないから飲み代ぐらいちょうだい」と、最終的に現金をたかるという手口です。そして肝心の時計の価値はというと、実際は二束三文。
ターゲットにされるのは、新社会人や学生など比較的若い人が多いようす。犯人は2人1組で車にのって行動している事が特徴です。

筆者も若かりし頃実はこの詐欺に出くわしたことがあります。
その時は1人で歩いていたところ、少し離れて止まった車から降りてきた人物に、突然「すみません」という感じで声をかけられたことを覚えています。

「道を聞きたいのかな?」とうっかり立ち止まってしまったところ、「時計売っている者だけど在庫があまって困っている」「今から会社に帰るのだけど、持ち帰ると怒られる」、「こういう事情なので貰ってくれないか」とネットで報告される内容と全く同じ事を言ってきました。
相手の男性は、身なり普通のサラリーマン。少し気が弱そうで、「ほとほと困ってる」という雰囲気。今話題になっている詐欺手口に加え、同情を引くパターンだったようですね。

筆者は段々めんどくさくなってその場から走って逃げることで難を避けることができましたが、一応近くの交番に不審者として届け出たところ「古典的詐欺の一つ」と知らされ驚きました。また、その時のお巡りさんの話では、相手が乗っているものは「車」以外に、「自転車」というパターンもあるとのこと。

■筆者が出会った詐欺犯の特徴

・車に乗っている
・2人1組(1人は運転手役のようで車から降りてこない)
・身なりはサラリーマン風
・年は50~60歳くらい
・「高価な時計」という割りに安っぽい千円ぐらいの時計を出してきた

社会問題にもなっている「振り込め詐欺」よりは実際に被害にあうケースは少ないようですが、手口自体があまり知られておらず、うっかり被害に遭う人は僅かながら出ているようす。

もしこうした詐欺に出くわした場合には「断る勇気」、断るのが面倒という場合には「とりあえず逃げる」ことで被害が避けられます。筆者のケースがそうですが、逃げても後から追ってくるという事はあまりないようです。

また、その場合には相手のナンバーを控えて警察に届けることも忘れないでくださいね。場合によっては、車が盗難車、そして時計自体も盗難品という事が考えられるそうなので。