サバゲー場ミリタリーな話題をマニア目線でお届けしている、鉄砲蔵の「ミリタリー魂」。今回はなんと!都心のド真ん中新宿にあるインドアサバイバルゲーム場をご紹介!


【関連:第43戦 バトン一周年記念サバゲーに突撃!】
 
平日の仕事から帰り、家でインターネットをしているときにふと、「いつもサバゲーで交通費往復4千円前後はかさむな~」なんて思って「都内 サバイバルゲーム」で検索してみたらありました!新宿MMS!

土地や建物で他よりも費用のかかる都内でサバゲー場を経営する勇気ある経営者がいらっしゃるとは!

早速ホームページで「エアーコッキングガンなら何でもOK!練習会」という、一発撃つごとにボルトやスライドを引かなければならない銃のみを使用したインドアサバイバルゲーム大会に参加を申し込み、レポートしてみることにしました。

No1.MMSの看板 No2.フロアー案内板

最寄りのJR中央総武線大久保駅から徒歩7~8分、現地に着いてみるとそこはビルの地下一階を利用していることがわかります。自動車でお越しの方については事前に連絡しておけば周辺の安価な有料駐車場を紹介してくれるそうです。

No3.フィールド案内板 No4.セーフティーエリア
No5.喫煙室 No6.ヒット後待合室

地下一階へと階段を下りてゆくと着替えや銃の準備をするセーフティーエリアへ。セーフティーのサイズは7m×3mほどで当日の参加者は17名。ほぼ一杯でした。
青いフィールド案内板の「Partition Area(パーテーションエリア)」の真上にセーフティーエリアと事務所がある形となります。
フィールド部分の全長は縦15m×横7mの三角形となり、先端の白い半円形の階段部分が喫煙室。写真のスーツ姿の男性は神奈川県で活動していらっしゃる「県央特戦隊」のメンバージョニーさんです。「都会のヤクザで、半ば使い捨てのように命がけで戦う、鉄砲弾という戦闘員」を演じているそうです。都会のド真ん中、しかも歓楽街、新宿で行われるサバイバルゲームではこのファッションの方が場の雰囲気に合っていそう。

中央部分の黄色い四角い部屋が「Waiting Space(待合室)」。弾が当たって死亡扱いとなり、引き上げてくる人がゲーム終了を待つ部屋となります。どちらかが全滅するまで撃ち合う戦滅戦の時はここで待っている人の人数を数えて勝敗を判断するそうです。

No7.櫓のスタート地点 No8.パーテーションエリア

実際に撃ち合うフィールドの様子。15m×7mの三角形のフィールドをこのように細かく仕切り、全体を見渡せてどこにでも射撃できるような有利な場所ができないように工夫が凝らされています。エアーガンというのは一般的なパワーのもので25mほどの射程距離があり、特定の場所を占領した人だけが有利になっては面白くなくなる、という理由からの配慮でしょう。

さて、当日は参加者17名+スタッフ1名、計18名を上下迷彩服のグループ6名、上下黒服一色のグループ6名、普通の服装の6名に分けてのプレー。
実際のプレーした僕自身の視線から、動画をご覧ください。

▼ハンドガン戦動画 http://www.nicovideo.jp/watch/1368085775

No10.用いた拳銃 No11.設置されたモニター

まずは朝から小型の拳銃だけを使用した戦滅戦。僕は東京マルイ製ベレッタM92Fを使用。オリーブ色になっていますが、元々黒だったものを僕が森林で使用するために塗装しました。
どちらかが全滅するまで撃ち合うので弾が当たった人はフィールド中央の待合室に集まり、人数を数えて勝敗を判断します。やられた人は待っている間、退屈だろうということで、フィールド内に設置された赤外線カメラからの映像を観戦できるようになっています。
おかげで待合室内も大盛り上がり、笑い声で一杯でした。
このカメラ、もっと増やして誰がなにをやっているか詳しくわかるようにするともっと面白いでしょう。

No13.用いたショットガン

次に大統領戦。僕は東京マルイ製M3ショットガンショーティを使用。一度に3発のBB弾を発射して広範囲を攻撃する散弾を再現しています。銃を加工して素早く正確に狙うための光学サイトを取り付け、これも森林戦用に偽装の迷彩テープを貼ってあります。

▼大統領戦動画 http://www.nicovideo.jp/watch/1368084610

今回行った大統領戦、フィールド見取り図でいえばパーテーションルーム奥の廊下のような細い通路から非武装の大統領が出発、三角フィールド頂点の喫煙室に向かう。拳銃のみを持った敬語隊は大統領を守りながら前進、大統領が無事喫煙室に到着したら大東両側の勝利、自由に武器を選択できるテロリストがそれを阻止したらテロリストの勝利というもの。
僕はテロリストに加わり、ショットガンを使用して櫓の前に陣取って大統領を阻止していました。やはり室内戦では広い範囲を攻撃して狙いの誤差をカバーしてくれる散弾銃、有利です。

ここからは他の方が持ち込まれた銃の数々をご紹介。

No14.背中のショットガン No15.使用されたマグネット

僕と同じショットガンを持っていた方です。この方、ショットガンに鉄板を貼り付け、背中のベルトにはマグネットを取り付けて銃をピタッとくっつけていました。
マグネットでくっつけるというと簡単にポロッと落ちそうな印象ですがこのマグネットが強力で、ただ引っ張ってもなかなか剥がれないほど強力で、銃を使用するときは下にズラして取り外すそうです。
パソコンのデーターを記録するハードディスク内部の部品で、信号読みとりヘッドを動かす磁石を配置、それで銃をくっつけていました。

No16.製造元不明の中国製L85 No17.L85の銃口

メーカー不明のコッキング銃。イギリスのL85という銃をかたどっているようですが、かなりサイズダウンしてあり、日本では当たり前の一体構造の金属製銃身ではなく3分割のプラスチック製銃身を繋げたものを使用しているそうです。
ネット上で調べてみたものの、ハッキリしたことはわからず、持ち主の方によると多分中国製ではないか、とのこと。
先輩たちから聞いた話によると業界初の金属銃身を使用したものは1980年代頃に発売されたコウサイM16で、銃本体より内部の金属銃身単体の方がよく売れたそうです。みんなプラスチック銃身の銃を金属銃身に改造するためにコクサイM16の銃身を購入したようです。
1990年頃からサバゲーを始めた僕にはプラスチック銃身の銃をメインで使った経験はありませんが、80年代頃のマニアがこぞって交換したところをみるとプラスチック銃身は性能的に信頼できなかったのでしょう。

今回のL85も射程、パワーともにあまりあてにならないそうですが、敵と撃ち合う距離が7m~8m程度のここなら使えると考えて使用しているそうです。

No18.競技銃APS-1

これは日本のマルゼンというメーカーが製造しているAPS-1。元々10m程度の距離で的を射撃し、その命中精度を競うための銃であるため、20m~25mくらいで機関銃を撃ち合う屋外のサバイバルゲームには不向き。
されどここは7m~8mで撃ち合う室内戦。考えてみれば10m前後の命中精度に力を入れた設計のこの銃、ここの撃ち合いには適していますね。

No19.KTWフロントロックカービン

日本のKTWというメーカーが製造したフリントロックカービン。これの実銃は18世紀に英国陸軍が正式採用、使用していました。
これもまた一発撃つごとに洗濯バサミのようなハンマーを起こし、L字型の火皿蓋を閉じて初めて発射する、という手間のかかる銃。そんなわけで当たり前のように機関銃が使われる通常のサバゲーでは不利なため、あまり出番のない銃となります。ですが今回のゲームはエアーコッキングのみのゲームなので他の銃よりワンテンポ遅い程度。ここでなら使えるでしょう。

今回初めて新宿のサバイバルゲーム場に参加してみての感想は、必ずしも広大なフィールドがなくても工夫次第でかなりゲームを楽しめるということです。
今後も都心のサバゲービジネス、大いに発展してほしいと思います。

▼新宿MMS
http://mms-typed.com/

(文・写真:鉄砲蔵)