萩尾望都、紫綬褒章受章後初作品はかつてないほど“恋愛”や“性”に踏み込んだ漫画『王妃マルゴ』『11人いる!』『ポーの一族』など、少女漫画史に残る数々の名作を生み出してきた漫画家の萩尾望都。

昨年の紫綬褒章受章後から、集英社の女性漫画誌「YOU」(毎月15日発売)で連載してきた自身初の歴史劇『王妃マルゴ』の単行本第1巻が1月25日に発売される。
1巻には「YOU」2012年12月号までに掲載された4章分が収録される。


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『王妃マルゴ』は、素敵な王子との夢見る王女・マルゴが、少しずつ恋愛の秘密を知っていく……という、萩尾作品史上かつてないほど、恋愛や性に大胆に踏み込んだ意欲作。
カトリーヌ・ド・メディチやメアリ・スチュアートら、歴史上の重要キャラ達が織り成す人間ドラマも見どころの一つ。

 

現在発売中の「YOU」2月号掲載「萩尾望都×池田理代子 歴史的対談」の中で、萩尾望都は本作について次のように語っている。

「マルゴって、自由奔放でいろんなものをぶち壊している感じがして、私は見ていて気持ちがいいんです。
でも資料を読むと、本当にボロボロに言われている人で。
マルゴは妖婦だとか娼婦だとか言われるくらいたくさん恋愛をしてきた人で、一番スキャンダラスなのは「兄弟と寝た」ってことなんですね。
そのことについてマルゴをこきおろしている文章はよく見るんだけど、手を出した側の兄弟について書いてある本はほとんどない。
ほかの王女さまたちも恋愛をしてはいるんですけど、彼女ほどひどく言われている人はいないので逆に興味を持ってしまって。」

『王妃マルゴ』 『王妃マルゴ』

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